「歯並びは治したいけど、ワイヤーが目立つのは抵抗がある」
「マウスピース矯正は自己管理が大変そう」
「もっと目立たなくて、効率的な矯正方法はないかな?」
このように感じて、矯正治療をためらっていませんか?
近年、ブラーバ矯正(Brava)」という新しい選択肢が登場しました。これは歯の裏側に装置をつける「裏側矯正」の一種ですが、従来のワイヤーを使った方法とは異なるアプローチで歯を動かします。
この記事では、ブラーバ矯正の仕組みからメリット・デメリット、費用、期間など解説します。
ブラーバ矯正(Brava)とは?
ブラーバ矯正とは、歯の裏側にそれぞれ独立して動かすための特殊なアームを取り付けて歯並びを整える矯正法です。アメリカのBRIUS社が開発し、2020年にアメリカで提供が始まり、日本では2023年11月から利用可能になった比較的新しい技術になります。
これまでの一般的な裏側矯正では、「ブラケット」という小さな装置を歯の裏側一つひとつに接着し、それらをワイヤーでつないで全体的に力をかけ、歯を動かしていました。
一方、ブラーバ矯正は、ワイヤーを使わない代わりに、「独立したアーム」が取り付けられます。イメージとしては、ワイヤー矯正が歯全体を連結して引っ張るのに対し、ブラーバ矯正は個々の歯に直接アプローチし、それぞれに力を加えるといった違いがあります。
アームは形状記憶合金などが用いられ、体温によって元の形に戻ろうとする力を利用します。この弱いながらも継続的な力が歯根膜(歯と骨をつなぐ組織)に伝わり、骨の代謝を促すことで歯が移動するのです。
ブラーバ矯正はどんな歯並びに向いている?対応できる可能性のある症例
ブラーバ矯正は以下のような症例に対応可能です。
- 出っ歯(上顎前突)
- 受け口(反対咬合)
- 開咬
- 乱ぐい歯
- 空隙歯列(すきっ歯)
- 過蓋咬合
ブラーバ矯正は様々な歯並びに対応できる可能性がありますが、万能ではありません。ご自身の歯並びがブラーバ矯正で治療できるかどうかは、レントゲン撮影や歯型採取、CT撮影などを含む精密検査と、それに基づく歯科医師の診断によって決まります。
歯科医院での診断を受けることにためらいがある方には、写真相談という方法がおすすめ。お手持ちのスマートフォンなどで歯並びの写真を撮影して送るだけで、ご自身の状況に適した矯正方法を提案してくれます。

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ブラーバ矯正の9つのメリット

ブラーバ矯正のメリットは以下の通りです。
- メリット1:通常の裏側矯正より治療期間が短い
- メリット2:裏側装着で周囲に気づかれにくい
- メリット3:マウスピースのような着脱・管理の手間がない
- メリット4:難症例にも対応可能
- メリット5:独立した動きで歯への負担を軽減
- メリット6:フロスが使用可能で口腔ケアがしやすい
- メリット7:通院回数が比較的少ない
- メリット8:舌の癖の改善も期待できる
- メリット9:外からの衝撃による口内の怪我リスクが低い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット1:通常の裏側矯正より治療期間が短い
ブラーバ矯正は歯一本一本に力を加える設計のため、通常の裏側矯正と比較して治療期間が短縮される可能性があります。
個人差や歯並びの状態によりますが、最短で9ヶ月程度での治療完了を目指せるケースもあると言われています。
メリット2:裏側装着で周囲に気づかれにくい
装置を歯の裏側(舌側)に装着するため、正面からはほとんど見えません。日常生活で口を開けて話したり笑ったりしても、矯正治療中であることが周囲に気づかれにくいです。見た目を重視する方にとって魅力的なポイントと言えるでしょう。
メリット3:マウスピースのような着脱・管理の手間がない
マウスピース矯正の場合、食事や歯磨きのたびに自分で装置を取り外し、1日の装着時間を管理する必要があります。一方、ブラーバ矯正は歯に直接固定する方式のため、そのような着脱や装着時間管理の手間がかかりません。「うっかり外し忘れた」「装着時間が足りているか心配」といった心配がなく、生活リズムを大きく変えずに治療を進められるのは利点です。
メリット4:難症例にも対応可能
ブラーバ矯正は、ワイヤー矯正の原理を応用しているため、比較的軽度な症例から抜歯が必要となるような複雑な症例まで、幅広い症例に対応できる可能性があります。ただし、骨格的な問題が大きい場合など、全てのケースに適応できるわけではありません。ご自身の歯並びが適しているかは、歯科医師の診断が必要です。
メリット5:独立した動きで歯への負担を軽減
ブラーバ矯正は、それぞれの歯が必要な分だけ独立して動かせるため、歯根や歯周組織への負担軽減につながると考えられています。
メリット6:フロスが使用可能で口腔ケアがしやすい
ブラーバ矯正の装置はフロスが使用しやすいように設計されている点が特徴です。歯間清掃が行いやすいため、治療中の虫歯や歯周病のリスクを少なくできます。
メリット7:通院回数が比較的少ない
一度の調整で効率的に歯を動かすことを目指すため、通院頻度が比較的少なく済む傾向があります。一般的には6~8週間に1度程度の通院となることが多く、忙しい方や遠方からの通院者にとって負担が少ない点もメリットです。
メリット8:舌の癖の改善も期待できる
歯並びが悪くなる原因の一つに、舌で歯を押す癖(舌突出癖)があります。装置が歯の裏側にあることで舌が正しい位置に収まりやすくなり、結果的に舌癖の改善につながる可能性があります。
メリット9:外からの衝撃による口内の怪我リスクが低い
歯の表側に装置がないため、スポーツなどで顔面に衝撃を受けた際に唇や口の中を傷つけるリスクが低くなります。部活動やスポーツに積極的に取り組んでいる方にとっても、比較的取り組みやすい矯正方法と言えるでしょう。
ブラーバ矯正の6つのデメリット

多くのメリットがある一方で、ブラーバ矯正には以下のようなデメリットもあります。
- デメリット1:日本国内で治療できる歯科クリニックが少ない
- デメリット2:表側矯正やマウスピース矯正より高くなる場合がある
- デメリット3:慣れるまで舌の違和感や痛みを感じることがある
- デメリット4:一時的に滑舌が悪くなる可能性がある
- デメリット5:食べ物が装置に絡みやすくなる
- デメリット6:金属アレルギーがあると治療を受けられない
治療を始めてから「こんなはずではなかった」とならないために、以下の点もしっかりと把握しておきましょう。
デメリット1:日本国内で治療できる歯科クリニックが少ない
ブラーバ矯正は、2023年11月に日本に導入されたばかりの比較的新しい治療法です。そのため、2025年4月時点で日本国内でブラーバ矯正を提供している歯科医院の数はまだ多くありません。
お住まいの地域によっては、通える範囲内に取扱医院が見つからない可能性も考えられます。治療を希望する場合は、まず公式サイトなどで取扱医院を探し、問い合わせてみることから始める必要があります。
デメリット2:表側矯正やマウスピース矯正より高くなる場合がある
ブラーバ矯正は、一人ひとりの歯の形や動きに合わせてオーダーメイドの装置を作製します。また、歯の裏側という見えにくく操作しにくい場所に装置を取り付け、調整するには、歯科医師の高い技術が必要です。
これらの理由から、表側矯正やマウスピース型矯正と比べると費用が高くなる傾向があります。
デメリット3:慣れるまで舌の違和感や痛みを感じることがある
歯の裏側に装置が付くため、治療開始直後は舌が装置に触れることによる違和感を感じやすいです。慣れるまでは口内炎ができたり、話しにくさを感じたりすることもあります。
デメリット4:一時的に滑舌が悪くなる可能性がある
歯の裏側に装置があると舌が動くスペースが少し狭くなり、サ行、タ行、ラ行などの発音がしにくくなることがあります。
装置に慣れるにつれて改善されますが、完全に元通りになるまでの期間には個人差があります。お仕事などで発音が気になる方は、この点を考慮しておきましょう。
デメリット5:食べ物が装置に絡みやすくなる
装置に食べ物が引っかかったり、挟まったりしやすくなります。特に、ほうれん草やえのき茸のような繊維質の多い野菜などは、慣れるまで食べにくさを感じるかもしれません。
食後は、食べかすが残らないように、通常よりも丁寧な歯磨きやうがいが必要です。食べ物を小さく切るなどの工夫で食べやすくなることもあります。
デメリット6:金属アレルギーがあると治療を受けられない
ブラーバ矯正の装置には金属が使用されています。そのため、金属に対してアレルギーをお持ちの方は選択できません。金属アレルギーの心配がある方や過去にアクセサリーなどでかぶれた経験がある方は、治療を開始する前に必ず歯科医師に伝え、必要であればパッチテストを受けましょう。
矯正治療は幅広い選択肢の中から自分にあったものを選択することが大切です。まずは、あなたの歯並びがどの矯正方法が適しているか、写真相談をしてみませんか?

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ブラーバ矯正の費用は総額100万~150万程度

ブラーバ矯正の費用は、治療を受ける方の歯並びの状態、クリニックによって大きく変動します。一般的な目安としては、総額で100万〜150万円程度となることが多いようですが、これはあくまで参考値です。
費用は以下の項目が含まれます。
- 精密検査・診断料
- ブラーバ装置料
- 調整料(処置料)
- 保定装置(リテーナー)料
- 保定観察料
クリニックによっては、これらを全て含んだ「トータルフィー制度(治療費定額制)」を採用している場合もあります。最初に総額が提示されるため安心ですが、調整料を都度支払うシステムもありますので、契約前に料金体系をしっかり確認しましょう。
支払い方法も、現金一括、院内分割、デンタルローン、クレジットカードなど、クリニックによってさまざまです。
ブラーバ矯正の治療期間は最短9ヶ月~1年半程度

表側矯正や裏側矯正の場合、治療完了までに1年半~3年程度かかることが一般的であるのに対し、ブラーバ矯正の治療期間は、一般的に最短9ヶ月~1年半程度と比較的短い期間です。
ブラーバ矯正は、歯が互いに干渉しにくく、無駄の少ない経路で歯を移動できるため、結果として治療期間全体の短縮が期待できるのです。
ブラーバ矯正に関するよくある質問(FAQ)

ブラーバ矯正についてよくある質問をQ&A形式でまとめました。
Q1. ブラーバ矯正は、どこで受けられますか?
A. ブラーバ矯正は、比較的新しい裏側矯正システムであるため、日本国内での提供クリニックはまだ限られています。治療を希望する場合は、まず歯科医院のウェブサイトや電話でブラーバ矯正を取り扱っているかを確認しましょう。
Q2. もし、装置が壊れたり、一部が外れたりした場合はどうすれば良いですか?
A. 万が一、装置の一部が外れたり、ワイヤーが緩んだり、破損したりした場合は、自分で直そうとせず、速やかに治療を受けている歯科医院に連絡してください。電話で状況を伝え歯科医師の指示に従い、できるだけ早く受診しましょう。
ブラーバ矯正まずは無料カウンセリングで相談から始めよう
ブラーバ矯正は、歯の裏側に独立した特殊なアームを取り付け、歯を効率的に動かす新しいタイプの裏側矯正です。
治療期間が比較的短い、幅広い症例に対応できる可能性がある、口腔ケアがしやすい
などがメリットとして挙げられます。一方で、対応クリニックがまだ少ない費用が高めになる傾向があるといった点も理解しておく必要があります。
ブラーバ矯正は、まだ新しい治療法であるため、メリット・デメリットを十分に理解することが重要です。
矯正治療に少しでも関心を持ったら、まずは無料カウンセリングを活用してみましょう。歯科医師との相談を通して、ご自身にあった矯正方法を選択することが大切です。

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