高校生のうちに歯並びを整えたいと考える方やその保護者の方にとって、マウスピース矯正は魅力的な選択肢の一つです。
しかし「高校生のマウスピース矯正にかかる金額は?」「学校生活を送りづらくなりそう」など疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?
今回は、高校生のマウスピース矯正にかかる費用や期間を、ワイヤー矯正と比較しながら丁寧に解説。マウスピース矯正のメリット・デメリットも紹介します。しっかり納得したうえで矯正方法を選びたい方もぜひ参考にしてください。
高校生のマウスピース矯正の値段と支払い方法

高校生のマウスピース矯正を検討する際に、費用面は保護者にとって重要なポイントです。矯正方法によって費用相場が異なるため、まずはそれぞれの費用を比較し、支払い方法についても解説していきます。
矯正方法別の費用相場
歯列矯正の費用は「矯正方法」と「矯正する範囲」によって異なります。以下の表に代表的な矯正方法をまとめました。
全体矯正(奥歯を含む歯並び全体が対象) | 部分矯正(上下の前歯部分12本が対象) | |
---|---|---|
マウスピース矯正 | 約60万〜100万円 | 約20万〜50万円 |
表側矯正(ワイヤー矯正) | 約70万〜130万円 | 約30万〜60万円 |
裏側矯正(ワイヤー矯正) | 約100万〜150万円 | 約40万〜80万円 |
マウスピース矯正の費用は、ワイヤー矯正と比較すると相場が安い傾向にあります。特に、歯科医師の高い技術力が求められる裏側矯正は費用が高額になりやすいです。なるべくコストを抑えながら矯正したい場合は、マウスピース矯正が有力な選択肢になるでしょう。
ただし、マウスピース矯正の費用はクリニックやブランドによって異なります。同じマウスピース矯正ブランドでも、クリニックによって数万円の差が生じることもあるため、複数のクリニックを比較検討しましょう。
支払い方法は分割払いやデンタルローンも可能
マウスピース矯正は比較的費用が安いですが、少なくとも数十万円かかることがほとんど。矯正費用を一度に支払うのが難しい場合は、分割払いやデンタルローンを利用するのがおすすめです。
分割払いはクレジットカードや銀行のローンを活用する方法があり、クリニックによっては独自の分割払いプランを提供していることもあります。クリニック独自のプランは、無金利や低金利で利用できるケースもあるため、事前に確認するとよいでしょう。
デンタルローンは歯科治療専用のローンで、クレジットカードや銀行の分割払いよりも金利が低めに設定されています。月々の支払い負担を抑えたい方に適した支払い方法です。
保険適用や医療費控除の対象になる?
マウスピース矯正は保険適用外です。マウスピース矯正含め、見た目の改善を目的とした歯列矯正は自由診療に分類されます。
歯列矯正が保険適用になるパターンは以下に該当しており、ワイヤー矯正で治療した場合です。
・先天性疾患による歯列不正
・永久歯萌出不全による歯列不正
・顎変形症の手術前・後の矯正歯科治療
出典:公益社団法人 日本矯正歯科学会
ただ、マウスピース矯正の費用は医療費控除の対象になることがあります。医療費控除は一定条件を満たした場合、確定申告をすることで支払った税金の一部が戻ってくる制度です。噛み合わせの改善など、機能的な問題を解決するための矯正治療であれば、医療費控除を受けられる可能性があるため、歯科医師に相談してみましょう。

高校生のマウスピース矯正の治療期間や通院頻度

マウスピース矯正をするとなると、治療期間や通院頻度は気になるポイントです。特に高校生は、部活や塾、受験勉強などで忙しいため、通院の負担をできるだけ抑えたいと考える方も多いでしょう。
ここでは、治療期間の目安と通院頻度について詳しく解説します。
治療期間の目安
矯正治療の期間は、全体矯正か部分矯正かによって大きく変わります。また、使用する矯正方法によっても異なるため、一般的な目安を以下の表にまとめました。
全体矯正(奥歯を含む歯並び全体が対象) | 部分矯正(上下の前歯部分12本が対象) | |
---|---|---|
マウスピース矯正 | 約1〜3年 | 約3ヶ月〜1年 |
表側矯正(ワイヤー矯正) | 約1〜3年 | 約3ヶ月〜1年 |
裏側矯正(ワイヤー矯正) | 約2〜4年 | 約6ヶ月〜1年半 |
マウスピース矯正の治療期間は、ワイヤー矯正と比べるとやや短くなる傾向にあります。ちょっとした歯のガタツキや歯のすき間などであれば、ワイヤー矯正よりマウスピース矯正の方が得意なこともあるため、スムーズに治療が進むでしょう。
ただし、マウスピース矯正の進行は装着時間をしっかり守れるかどうかにも影響を受けます。1日20時間以上の装着を継続することが重要です。
通院頻度は2~3ヶ月に1回
矯正治療では、定期的な通院が必要になる場合がほとんどです。マウスピース矯正は2〜3ヶ月に1回が一般的。クリニックによっては、治療開始直後はトラブルが起こりやすいため、月1回の通院を推奨しています。治療に慣れてくると、徐々に通院頻度を減らすことも多いです。
対して、ワイヤー矯正は月1回通院し、矯正装置の調整やワイヤーの交換を行います。スムーズに矯正を進めるには、定期的な通院が必須です。
部活や塾で忙しい高校生は通院不要の矯正ブランドがおすすめ

高校生は学校行事や部活、受験勉強などが忙しく、歯科クリニックへ通うのが難しい時期もあるでしょう。そんなときにおすすめなのが、オンライン診療で完結するマウスピース矯正ブランドです。
例えば、マウスピース矯正Oh my teethではLINEやビデオ通話を活用した診療システムを整えており、基本的に通院せずに矯正を進められます。通院の負担を減らしながら、歯並びを整えたい方は、通院不要の矯正ブランドを検討するとよいでしょう。
→原則通院不要のマウスピース矯正Oh my teethについて詳しく知る
高校生にマウスピース矯正が適している理由

高校生になると「歯並びを整えたいけれど、目立つ矯正は抵抗がある……」と悩む方も多いはず。マウスピース矯正は透明で目立ちにくいため、学校生活への影響を最小限に抑えながら矯正できる方法として適しています。
また、高校生は矯正を始めるタイミングとしてもぴったりです。理由は、顎の成長がほぼ完了する時期で、大人よりも骨や歯が柔軟で動きやすいから。歯が並ぶスペースを確保しやすく非抜歯で矯正できたり、治療期間が短くなったりすることも期待できます。
大学進学や就職前に歯並びを整えられるのもメリットです。高校時代はもちろん、卒業後も見た目が気になる時期だからこそ、マウスピース矯正は高校生にとって適した選択肢の一つと言えるでしょう。
高校生のマウスピース矯正に適したケース・難しいケース

高校生でもマウスピース矯正は可能ですが、すべての歯並びに適応できるわけではありません。治療が向いているケースと難しいケースを理解しておくことで、適切な矯正方法を選びやすくなります。
マウスピース矯正が向いている歯並び
マウスピース矯正が適しているのは、軽度〜中等度の歯並びの乱れです。例えば、前歯のすきっ歯や、歯のガタつきが軽度な場合は、マウスピース矯正で比較的スムーズに歯を整えられます。
また、噛み合わせに大きな問題がなく、歯を抜かずにスペースが確保できる場合もマウスピース矯正が適応されやすいです。
マウスピース矯正での治療が難しいケース
マウスピース矯正は、重度の歯並びの乱れや顎の骨格に問題がある場合が適応されないことがあります。例えば、歯が大きく重なっている場合や、抜歯をしなければスペースが確保できないケースでは、ワイヤー矯正のほうが適していることが多いです。
また、顎の骨格のズレが大きい場合も、マウスピース矯正だけでは改善が難しいとされています。反対咬合(受け口)や開咬(前歯が噛み合わない状態)が重度な場合は、外科手術を併用しなければ十分な改善ができない可能性があります。
マウスピース矯正が適応できるかどうかは、歯科医院での診断が必要です。気になる場合は、無料相談を活用し、自分の歯並びに合った矯正方法を確認することをおすすめします。
高校生がマウスピース矯正をするメリット・デメリット

マウスピース矯正は、目立ちにくく、日常生活への影響が少ないため、高校生に適した矯正方法の一つです。一方で、マウスピース矯正ならではの注意点もあるため、メリットとデメリットを理解した上で矯正方法を検討しましょう。
メリット
マウスピース矯正の大きなメリットは、矯正装置が透明で目立ちにくいため、友達や周囲の人に気づかれにくい点です。人目を気にせず学校生活を送れるのは、大きな安心材料になるでしょう。
また、取り外しが可能なため、歯磨きがしやすいという利点もあります。矯正中でも口内の清潔が保ちやすく、虫歯のリスクを軽減できます。
ワイヤー矯正と比べて通院頻度が少ないのもポイントです。部活や塾などで忙しい高校生でも続けやすく、充実した高校生活を送りながら矯正を進められます。
デメリット
マウスピース矯正の代表的なデメリットとして挙げられるのが、自己管理が必要な点です。マウスピースは1日20時間の装着が必要なため、装着時間の管理が求められます。飲食のたびにマウスピースを外すため、装着し忘れることのないようスマホのリマインダー機能やアプリを使って装着時間を確保しましょう。
また、ワイヤー矯正よりも適応症例が限られるのも注意点の一つです。歯並びの状態によってはマウスピース矯正が適応されない場合もあるため、歯科医師とよく相談しながら矯正方法を選びましょう。
高校生のマウスピース矯正に関するFAQ

ここでは、マウスピース矯正を考えている高校生や保護者の方に多い質問について回答していきます。
- 高校生でマウスピース矯正をすると後戻りしやすいって本当?
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高校生だからといって、必ずしも後戻りしやすいわけではありません。矯正を始めたタイミングに関わらず、矯正後の歯は安定するまで時間がかかるため、後戻りを防ぐために「リテーナー(保定装置)」を適切に使うことが重要です。
リテーナーとは、矯正で動かした歯が元の位置に戻らないようにするための装置のこと。保定期間は矯正期間と同じくらい必要になるため、矯正が終わってもリテーナーを装着し続けることで、きれいな歯並びを維持できます。
- 学校生活でマウスピースを外したほうがいいタイミングは?
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基本的に、食事の前はマウスピースを外しましょう。マウスピースを装着したまま食事をすると、マウスピースが破損する可能性があります。
一方で、体育や部活の際は、基本的にマウスピースを装着したままでも問題ありません。ワイヤー矯正と違い、装置の表面がなめらかで口の中を傷つけるリスクも低いためです。吹奏楽部で楽器を演奏する方も、マウスピース矯正であれば演奏への影響が少ないでしょう。
- 学校で食事をした後はそのままマウスピースを装着してもOK?
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食事後は、必ず歯磨きをしてからマウスピースを装着するのが理想です。歯磨きをせずに装着すると、マウスピース内で虫歯菌が増殖しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
どうしても歯磨きをする時間が取れない場合は、口をゆすいで歯の汚れを落とすだけでOKです。ただし、あくまで応急処置のため、時間を見つけて丁寧に歯磨きしてくださいね。
- 装着時間を守れないとどうなる?
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歯が計画通りに動かず、治療期間が長引く可能性があります。マウスピース矯正は、1日20時間以上の装着が必要ですが、装着時間が短いと歯が予定どおりに移動せず、結果的に治療が進みにくくなります。
長時間外してしまうと、次のマウスピースが合わなくなることもあるため、食事や歯磨きの後はできるだけ早く装着する習慣をつけることが大切です。
高校生の今こそマウスピース矯正を始めやすいタイミング
高校生は、マウスピース矯正を始めるのに適した時期と言えます。顎の成長がほぼ完了し、歯の移動がスムーズに進むため、矯正の効果を得やすいタイミングだからです。また、進学や就職など、将来のライフイベントを考えたときに、高校生のうちに矯正を始めておくことで、より自信を持って新しい環境へ進むことができます。
マウスピース矯正は、見た目に配慮しながら歯並びを整えられるのが大きな魅力です。卒業式や成人式などのイベントに向けて、自信を持てる笑顔を手に入れたいと考えている場合は、早めに矯正をスタートすることをおすすめします。
まずは歯科クリニックの無料相談を活用して、矯正についての疑問や歯並びの悩みを解消していきましょう。