マウスピース矯正の値段が気になるけれど、「高そう」「複雑そう」と諦めていませんか?
実際の相場は、部分矯正で10万円台から、全体矯正では60万円〜100万円前後が一般的です。ただし、治療範囲・ブランド・通院スタイルによって総額は大きく変わります。
この記事では、マウスピース矯正の値段相場・費用の内訳・他の矯正との比較・費用を抑える方法まで、わかりやすく整理しています。
費用の仕組みを理解して、無理のない予算で自分に合った矯正プランを選びましょう。
マウスピース矯正の値段相場

マウスピース矯正の費用は治療範囲や期間によって大きく変動し、部分矯正なら10万円台から、全体矯正なら60万円台から始められます。
また、ブランドや通院の有無によって30万円以上の差が出ることもあります。治療費を検討する際は、単に「安い・高い」で判断するのではなく、治療範囲・追加費用の有無・通院の手間なども含めて総合的に比較することが大切です。
部分矯正の値段相場:10万~40万円
前歯など見える部分のみを治療する部分矯正は、10万~40万円程度が相場です。治療範囲を上下前歯12本程度に限定することで、費用と期間を大幅に抑えられます。
例えば、軽度のすきっ歯や前歯のねじれなど、噛み合わせに影響の少ないケースは部分矯正で対応できることが多いです。ただし、治療範囲を限定するため、「見える部分だけを整える」治療になる点には注意が必要です。
また、低価格をうたうブランドでは、初回料金が安く見えても、追加のマウスピース作製や再診料が発生する場合もあります。
契約時には、初回費用だけでなく最終的な総額を確認しましょう。
全体矯正の値段相場:60万~100万円
奥歯から全体的に歯並びを整える全体矯正は、60万~100万円程度が一般的な相場です。噛み合わせの改善も含むため、部分矯正では対応できない複雑な症例にも対応できます。
なお、使用するマウスピースの枚数が増えるほど値段が上がるため、動かす歯の本数や治療難易度によって総額が変動します。
全体矯正は、歯並びだけでなく噛み合わせや顔立ちのバランスまで改善が図れます。長期的な健康面や審美面を考慮すると、全体矯正が望ましい場合も少なくありません。
ブランド別料金比較(Oh my teeth・インビザライン・キレイライン)
マウスピース矯正には複数のブランドがあり、それぞれ費用体系や通院スタイル、対応できる症例範囲が異なります。
ここでは、国内外で代表的な3つのブランドを比較し、それぞれの特徴を整理します。
| ブランド名 | 費用目安(税込) | 対応範囲 | 通院頻度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Oh my teeth(オーマイティース) | 部分矯正:33万円全体矯正:66万円 | 軽度〜中等度 | 通院ほぼ不要(オンライン管理中心) | 定額制で追加費用なし。オンラインのサポート体制を整えており、遠方からでも治療を継続しやすい。 |
| インビザライン(Invisalign) | 部分矯正:約40万〜60万円全体矯正:約80万〜120万円 | 軽度〜重度 | 定期通院あり(月1回程度) | 世界的に使用実績が多く、複雑な症例にも対応可能。オーダーメイドのマウスピースを使用し、精密な治療が特徴。 |
| キレイライン矯正 | 部分矯正:初回2万円台〜総額19.8万〜46.2万円 | 軽度中心(前歯など) | 2週間~2.5ヶ月に1回 | 初期費用を抑えて始めやすい。軽度の症例向けのプランが多い。 |
ブランドごとの違いは、費用だけでなく「治療できる範囲」「通院頻度」などにも表れます。費用比較を行う際は、金額の安さよりも、対応可能な症例と追加費用の有無を重視すると良いでしょう。
治療期間によって値段が変わる理由
マウスピース矯正は、治療期間が短いほど使用するマウスピースの枚数が少なく、結果として費用も抑えられる傾向にあります。部分矯正では平均3〜6か月、全体矯正では1〜2年が目安です。
ただし、無理に治療期間を短縮すると後戻りのリスクが高まります。費用を抑えたい場合も、医師の診断に基づいた適切な治療スケジュールを守ることが大切です。
マウスピース矯正の値段内訳と見落としがちな追加料金

マウスピース矯正の費用は、「装置代」だけでなく複数の項目で構成されています。
総額の内訳を正しく理解しておくことで、治療途中に予想外の出費が発生するリスクを防げます。特に、調整料・保定装置代・再治療費などは見落とされがちな費用です。
基本料金に含まれる項目と含まれない項目
基本料金には一般的にマウスピース製作費、治療計画作成費、初回診断費が含まれます。一方で、調整料(通院時の管理費)や保定装置代などは別料金になるケースが一般的です。
料金体系には、以下の2種類があります。
| 料金体系 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| トータルフィー制(総額固定料金制) | 治療にかかる全費用を最初に提示し、追加費用が発生しにくい | 初期費用はやや高めになる傾向 |
| 都度払い制 | 通院ごとに支払うため、分割負担が可能 | 通院期間が長くなると総額が高くなる場合も |
トータルフィー制を採用するクリニックでは、保定装置代まで含めた明確な料金体系を提示するため、追加費用の心配が少なくなります。
契約前に何が含まれて何が除外されるかを必ず確認しましょう。
調整料の目安:3,000円~10,000円
マウスピース矯正では、歯の動きを確認するために1~3ヶ月に1回程度の通院を推奨するクリニックが多く、その際に「調整料」として3,000円〜10,000円を支払うのが一般的です。
1年間治療を続けると、調整料だけで年間3〜12万円の追加費用となるため、総額に与える影響は決して小さくありません。
一部のクリニックでは通院回数を最小限に抑えるシステムを採用し、調整料を大幅に削減する取り組みも見られます。費用面と利便性の両方を考慮し、自分の生活スタイルに合った通院方法を選びましょう。
保定装置代:2万~6万円
治療完了後の後戻り防止に使用する保定装置は、2万~6万円程度が一般的です。リテーナーと呼ばれるこの装置は、矯正治療の重要な仕上げ段階のため、必須の費用と考えましょう。
クリニックによっては、保定装置の費用を基本料金に含めている場合もあります。
契約前に「保定まで含まれるか」を必ず確認することが、総額を正しく把握するポイントです。
抜歯・虫歯治療で発生する別途費用
矯正治療の前に虫歯や歯周病がある場合、その治療を優先する必要があります。
また、歯のスペース確保のために抜歯が必要になるケースもあり、1本あたり3,000円〜15,000円、全体で5万〜20万円ほどの費用がかかることがあります。
こうした処置はマウスピース矯正の料金に含まれないことが多く、別途見積もりが必要です。
初診時のカウンセリングで、必要な処置と費用の見込みを明確にしておくことで、治療開始後の追加出費を避けられます。
再治療が必要になった場合の追加負担
治療計画の途中で歯の動きにズレが生じたり、 新しいマウスピースの再製作が必要になったりすることがあります。その際は、再治療費として10万円〜30万円程度の費用がかかる場合があります。
このリスクを減らすには、
- 装着時間(1日20時間以上)を守る
- 定期的にマウスピースの状態をチェックする
- 装置交換のタイミングを守る
といったセルフケアが大切です。
マウスピース矯正と他の矯正方法の値段比較

マウスピース矯正を検討する際は、ワイヤー矯正やセラミック矯正など、他の方法との違いを理解しておくことが大切です。
それぞれに費用面・期間・見た目・治療中の快適さなど特徴があり、自分の希望や生活スタイルに合った治療法を選ぶことで、満足度の高い結果につながります。
ワイヤー矯正との比較
ワイヤー矯正は、最も歴史のある矯正方法の一つで、幅広い症例に対応できる点が強みです。歯の表面にワイヤーとブラケットを装着し、力を加えて少しずつ歯を動かします。
| 比較項目 | マウスピース矯正 | ワイヤー矯正 |
|---|---|---|
| 総額(全体矯正) | 60万円~100万円 | 70万円~120万円 |
| 治療期間 | 6ヶ月~2年 | 1年~3年 |
| 痛みの程度 | 比較的軽い(取り外し可能) | 強く感じやすい(固定式) |
| 見た目 | 透明で目立たない | 金属が見える |
ワイヤー矯正は、歯の移動量が多い症例や、噛み合わせに大きなズレがあるケースでも対応可能です。
一方で、見た目や装着感が気になる方には、取り外しができて目立ちにくいマウスピース矯正が選ばれる傾向にあります。
セラミック矯正との比較
セラミック矯正は、歯を削ってセラミックの人工歯を被せることで見た目を整える治療法です。
| 比較項目 | マウスピース矯正 | セラミック矯正 |
|---|---|---|
| 費用相場 | 約60万〜100万円 | 1本あたり約8万〜15万円 (前歯6本で約48万〜90万円) |
| 治療期間 | 約6か月〜2年 | 約1〜3か月(短期間で完了) |
| 歯を削る必要性 | なし | あり(削合が必要) |
| 見た目 | 自然な歯並びを再現 | 形・色を人工的に整える |
| 持続性 | 長期的(保定装置が必要) | 定期的な再治療が必要な場合あり |
セラミック矯正は、短期間で見た目を整えたい人に向いています。しかし、歯を削ることで将来的な再治療や歯の寿命への影響があるため、長期的な視点で検討することが重要です。
マウスピース矯正は歯を削らずに根本から歯列を改善できるため、自然な見た目と口腔機能の両立を目指す人に向いています。
矯正方法別のメリット・デメリット一覧
| 治療法 | メリット | デメリット | 適用症例 |
|---|---|---|---|
| マウスピース矯正 | 目立たない、痛み少ない、取り外し可能 | 重度症例は対応困難 | 軽度~中度の歯並び不正 |
| ワイヤー矯正 | あらゆる症例に対応、確実性高い | 見た目、痛み、食事制限 | 軽度~重度の歯並び不正 |
| セラミック矯正 | 短期間、色も同時改善 | 歯を削る、費用高額 | 軽度の前歯不正 |
症例の複雑さと治療中の生活の質を考慮して、最適な治療法を選択することが重要です。
マウスピース矯正の値段を抑える6つの方法

ここでは「なるべく安く、でも質は落としたくない」と考える人に向けて、具体的に費用を下げる5つの具体的な方法を整理します。
方法ごとの節約効果やリスクも把握できれば、自分の予算と相談しながら最適な選択肢を取れるようになります。
- 複数クリニックの見積もりを比較する
- トータルフィー制の医院を選ぶ
- 医療費控除で費用負担を軽減する
- 通院回数を減らせる方法でコストカット
- 部分矯正で対応できるケースを確認する
- モニター制度の活用する
複数クリニックの見積もりを比較する
同じ症例でも、クリニックによって提示される見積もりが異なることがあります。設備費・ブランド契約・通院形態などの違いによって、20万円以上の価格差が出ることも珍しくありません。
見積もりを比較する際は、
- 治療範囲(部分矯正 or 全体矯正)
- 通院回数と調整料
- 保定装置の費用が含まれているか
を必ず確認しましょう。
最低でも2院以上で見積もりを取り、「総額ベースで比較する」ことが重要です。初回相談やオンライン見積もりを活用すれば、費用をかけずに情報収集ができます。
トータルフィー制の医院を選ぶ
矯正治療の料金体系には「都度払い制」と「トータルフィー制(総額固定料金制)」があります。
トータルフィー制は、診断料・マウスピース製作費・調整料・保定装置代などをまとめて提示する方式で、後から追加費用が発生しにくいのが大きなメリットです。
特に、再診料や再製作費を含むプランを選べば、治療途中の出費リスクを抑えられます。長期的に見ると、初期費用はやや高くても結果的にコストパフォーマンスが良いケースが多いです。
契約前には「何が含まれているのか」「再治療費は別か」を文書で確認しておきましょう。
医療費控除で費用負担を軽減する
マウスピース矯正は自由診療ですが、噛み合わせ改善や発音機能の回復を目的とした治療であれば、確定申告時に「医療費控除」の対象になる場合があります。
年間で支払った医療費が10万円を超えると、所得税や住民税の一部が還付されます。控除額は年収や所得により異なりますが、実質的に数万円単位で費用を取り戻せる可能性があります。
領収書・診療明細書・通院交通費の記録を保管しておくとスムーズです。判断に迷う場合は、税理士やクリニックに確認するとよいでしょう。
通院回数を減らせる方法でコストカット
マウスピース矯正は治療中の確認が必要ですが、近年はオンライン診療を取り入れるクリニックも増えています。
通院回数を減らすことで、調整料や交通費・時間的コストを抑えられるのがメリットです。ただし、定期チェックを怠ると歯の動きが想定とずれ、再治療が必要になるリスクもあります。
オンライン相談+必要時のみ来院といったハイブリッド形式を選ぶと、安心感と費用のバランスが取りやすくなります。
モニター制度の活用する
一部のクリニックでは、症例写真の提供や口コミ投稿を条件に費用が割引されるモニター制度を実施しています。
治療費を抑える有効な手段ですが、契約前に利用条件を必ず確認しましょう。
- 撮影やSNS投稿の義務があるか
- 匿名対応が可能か
- 途中解約時の違約金の有無
といった項目を事前にチェックすることが大切です。
信頼できるクリニックを選ぶポイント

マウスピース矯正は、費用だけでなく「誰に診てもらうか」によっても結果が大きく変わります。安さや広告の印象だけで決めてしまうと、治療後に追加費用や仕上がりの違いで後悔するケースも。
ここでは、安心して治療を任せられるクリニックを見極めるためのポイントを整理します。
値段だけで選ばない
マウスピース矯正は自由診療のため、クリニックごとに料金設定が異なります。ただし、「安さ」だけを基準に選ぶのは避けるのが賢明です。
料金が極端に低い場合、以下のような点で差が出ることがあります。
- 担当医の経験や症例数が少ない
- 使用するマウスピースの種類や精度が限定されている
- 通院サポートやアフターフォローが十分でない
費用を抑える工夫は大切ですが、治療の安全性や計画の正確性を優先することが結果的に満足度を高めます。
口コミや公式サイトだけでなく、医師とのカウンセリング内容から総合的に判断しましょう。
料金や費用の説明がわかりやすいか
信頼できるクリニックは、初診時に「料金に含まれる内容」「追加費用が発生する条件」を明確に説明してくれます。説明が不十分な場合や、質問に対して曖昧な返答をする医院は注意が必要です。
特に確認しておくべき項目は以下の通りです。
- 基本料金に何が含まれているか
- 再診料・調整料・保定装置代の扱い
- 支払い方法(分割・ローン・クレジット対応など)
- 再治療が必要になった場合の対応方針
料金説明が丁寧で、書面で明示してくれるクリニックは信頼性が高い傾向にあります。治療内容と費用の透明性は、トラブルを防ぐ最も効果的な手段です。
初診・カウンセリングで確認したい質問リスト
初診や無料カウンセリングの場は、クリニックの対応や方針を見極める大切な機会です。
以下の質問を参考に、納得のいく回答を得られるかをチェックしましょう。
- 治療の総額はいくらか?(追加費用の有無も確認)
- 想定される治療期間と通院回数は?
- 担当医の専門資格や症例実績は?
- 途中で計画変更になった場合の対応は?
- 治療完了後の保定やフォロー体制は?
これらの質問に対して丁寧かつ具体的に答えてくれる医院は、患者との信頼関係を大切にしている証拠です。また、カウンセリング時に治療のリスクや注意点をきちんと説明してくれるかも重要なポイント。
リスクを正しく伝える=信頼できる医院と考えてよいでしょう。
納得できる値段でマウスピース矯正を始めるために
マウスピース矯正の値段は、治療範囲やブランド、通院方法によって幅があります。相場や内訳を理解しておくことで、予期せぬ追加費用を防ぎ、安心して治療を進めることができます。
比較するときは「初期費用の安さ」よりも、
- 総額の見通しが立つか
- 追加費用が明確に示されているか
- 医師が丁寧に説明してくれるか
といった点を重視することが大切です。
また、トータルフィー制を選べば費用が分かりやすく、医療費控除などの制度を活用すれば、実質的な負担を軽減できる場合もあります。
矯正治療は見た目の改善だけでなく、噛み合わせや口腔機能の向上にもつながる医療行為です。費用面で納得したうえで治療を始めることが、満足度の高い結果につながります。
まずは無料カウンセリングで「自分の症例ではどのくらいかかるのか」を確認し、信頼できるクリニックで一歩を踏み出しましょう。