インビザラインの症例数と「良好な治療完了数」はイコールではありません

こんにちは。ピュアリオ歯科・矯正歯科 理事長の湊です。

今回は、治療計画通りに終わると思っていたマウスピース矯正がなぜ終わらないのか?マウスピース矯正はどのクリニックでも同じならない理由について、契約(症例)数と治療完了数の観点から信頼できるクリニック選びについてどのような点を留意すべきか解説します。
この記事を読むことで、信頼できるクリニックに巡り合え、良好な治療結果を得ることに繋がれば幸いです。

インビザライン症例(契約)数の多いダイヤモンドプロバイダーとは?

インビザラインは、1年間にマウスピースを発注し治療を開始した数に応じインビザライン独自のステータスランクというものがあります。診療実績が豊富な歯科医院には「ゴールドプロバイダー」や「プラチナプロバイダー」といったステータスが付与されます。
このようなランク制度はワイヤー矯正にはもちろんのこと、その他のマウスピース矯正にもないもので、ランク付けをどう判断すれば良いのか戸惑う方も多いことでしょう。
当院も6年連続でダイヤモンドプロバイダーとなり、2023年度は年間400症例以上のドクターに贈られる【ブラックダイヤモンドプロバイダー】を獲得いたしました。

シミュレーション通りに歯が動かないことを患者様に伝えているか?

このダイヤモンドプロバイダーなどのステータスは、インビザラインの診療経験が豊富かどうかに見極める要素であり、1つの信頼性に繋がることは事実です。

一方、全国的にも多数の症例を経験しているダイヤモンドドクター(年間150症例以上契約)のクリニックでさえ、さも*1クールで矯正治療が終わるかのように、患者様に大きな治療期間の誤解を与える(もしくは治療完了までの経験が浅く本当にそう思っているのか。。)カウンセリングをして契約を取っているクリニックが多数あるようです。

*(20枚なら約5ヶ月。50枚なら約1年。1回のスキャン→分析→シミュレーション→マウスピース作製→患者様使用完了のサイクルを1クールとします。)

実際には、患者様がマウスピースを1日20時間以上しっかり装着していたとしても、100%マウスピースの形に歯が動いてくる魔法の治療であるはずはありません。
つまり、患者様が見せてもらったシミュレーション通りに動くわけではないことを患者様は知っていただく必要があるのです。

必ず1枚1枚誤差が生じ、何十枚ともなると大きく誤差が積み重なっていき、合理的な矯正力が歯にかからなくなってしまいます。

大事なことは誤差が出ることを前提にした治療計画を立てること

その誤差を小さくなるように、無駄な期間を最小限となるように計画を立てたり、誤差が大きく出ざるを得ない動きが必要な歯並びには、その誤差を見越した計画でシミュレーションをいかに組めるかが、マウスピース矯正を行うドクターに求められます。

それらの技術的要素を組み込んだ場合においても、1クールで見た目も噛み合わせもバッチリなどと言うことは極めて稀です。最低でも数クール修正をする必要があり、その誤差や修正のクール数を考慮し、最終的に「本当に」終わる期間の予測でカウンセリングがなされるべきかと思います。

しかし、他の記事でも書いたようにマウスピース矯正はまだ新しい、最新の矯正治療方法です。

症例(契約)数と「良好な治療完了数」はイコールではありません

必然的に「治療の契約数」と「良好な治療完了数」とは大きく乖離が生じます。

ダイヤモンドドクター=「治療の契約数」の多さをアピールできるクリニックであっても、「良好な治療完了」数とは全く相関性がありません。

その事を悪用したマウスピース矯正詐欺事件が最近いくつも全国ニュースにまでなり、レッドダイヤモンドドクターの称号で「世界一のドクター」などと治療技術や「良好な治療完了」数とは全く無縁の「世界一、日本一」で患者様に誤解を与え集客、カウンセリングしたり、クリニック自体が無くなったり、最近マウスピース矯正業界に驚くようなニュースが多発しています。

上記のような患者様に誤解を与えた挙げ句、適切な治療ではなかったために沢山の健康被害、治療難民を出してしまう結果となったのは、非常に腹立たしい事です。

「良好な治療完了」の実績を多数経験せず、1クールでの計画誤差など到底予測できません。「本当に」終わる期間の予測でカウンセリングができないドクターは、再度莫大なマウスピースの数で何度も次のクールを計画し、患者様は延々と数年単位で治療が長引くというのが、いつまでもマウスピース矯正が終わらない本当の実態です。

当院で大事にしていること

ピュアリオ歯科では、3次元のCTによる精密な検査と分析を行った上で、院長の私自らがすべての患者様の治療計画のシミュレーションを作成しています。


マウスピース矯正でもっとも重要なのは、いかにシミュレーションが綿密につくられているかどうかです。シミュレーションは、歯並びの仕上がりや治療期間、安全性などすべてを左右する、いわば設計図であり、非常に重要なものです。

このシミュレーションを、AIによる自動作成に頼りきっていたり、経験の浅いドクターが作成しているクリニックが大半ですが、それでは患者様に安全な治療をご提供することはできないと当院では考えております。また前述の通り、誤差が出ることを前提にした治療計画でなければなりません。

そのため、ピュアリオ歯科では、院長の私自らがすべての患者様の治療計画のシミュレーションを作成しています。

マウスピース矯正の専門医としてたくさんの患者様の歯並びを治療させていただき、現在は年間400名もの患者様に通っていただいておりますが、マウスピース矯正でもっとも重要となるシミュレーションを院長の私自らが責任をもって作成させていただくことはお約束し続けています。そして当院は症例(契約)数より何より、良好な治療完了数を1人でも多くの患者様にご提供するために日々精進しています。

すべては、患者様にご満足いただける歯並びを、安全に、できるだけ短い治療期間でご提供するためです。
そのために、当たり前のことではありますが、院長の私自ら時間と手間を惜しみなくかけています。

監修歯科医師

インビザライン ブラックダイヤモンドドクター インビザライン・ジャパン株式会社(旧アライン・テクノロジー社)認定 医療法人社団ピュアスマイル 理事長

湊 寛明

私立 広島学院高等学校卒業 国立 九州大学歯学部卒業・歯学学位取得 九州大学病院研修医 終了 埼玉県 オレンジ歯科クリニック 栃木県 丹野歯科医院 山口県 みなと歯科医院 副院長 大手矯正歯科グループ 院長 ピュアリオ歯科・矯正歯科 田町三田院 設立 医療法人社団ピュアスマイル設立、理事長就任 日本矯正歯科学会日本成人矯正歯科学会/日本舌側矯正歯科学会/世界舌側矯正歯科学会/ヨーロッパ舌側矯正歯科学会/国際インプラント学会/日本口腔インプラント学会/日本歯科審美学会/日本歯周病学会/日本臨床歯周病学会/日本補綴歯科学会/日本口腔外科学会/日本アンチエイジング歯科学会

ご挨拶

誰もが憧れる白くて美しい歯で、個人の魅力を最大限に引き出し、 一生涯、歯の疾患で歯を一本も失うことのない未来を創る。

歯の見た目の美しさはもちろん、人が一生涯、長期的かつ健康に機能できるものとなるように、かみ合わせも力学的に良好な治療を考え、総合的な歯科の知識と予防的な概念で治療をしていくのが本当の矯正・矯正歯科治療です。 歯科治療は医療の中でも、医師の考え方や感性・技術、医院の設備によって結果が大きく変わる業界です。 既に神経の治療がされていたり、見た目や適合の悪い大きな被せものが入っていれば話は別ですが、美しさを手に入れるためだけに必要以上に健康な歯を削り、神経を取ってまで無理やりセラミックの被せものをする必要はありません。 患者さまの望む最大の効果を合理的で正しい考え方と治療方法で結果を出すとともに、生涯歯の健康を維持しそこから全身の健康につなげていただけることが何より大切だと思っています。 患者さまのお悩みやご要望をお聞きし、最善の結果となるよう治療をご提案いたします。

医療法人社団ピュアスマイル 理事長 湊 寛明