この記事でわかること
歯科矯正トラブル 集団訴訟問題について
2023年1月末、「マウスピース矯正のモニター商法」による歯科矯正トラブルでの集団訴訟問題が全国ニュースで報道されました。
「無料モニター」の契約だったはずが、実際には高額な矯正費用を払わされた上に、治療を中断され、歯並びが悪くなってしまう等の健康被害を負われた患者様方による集団訴訟です。
まずは、被害に遭われた患者様に心よりお見舞い申し上げます。
マウスピース矯正は、透明のマウスピースを使って目立たずに歯並びが治せる矯正方法として人気ですが、集団訴訟のニュースによって、マウスピース矯正そのものに不安を感じてしまっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、ニュースだけでは全容がわかりづらい集団訴訟問題について、一体何が問題だったのか、また、安全にマウスピース矯正治療を受けるにはどのようにクリニックを選んだら良いのかを、マウスピース矯正の専門医の視点でお話しいたします。
(この記事では、この事件での金銭的な詐欺の仕組みについては割愛し、歯科医療としてどのような問題があったのかだけを書かせていただきます)
◾️矯正モニター詐欺集団訴訟の歯科医療的問題の概要
2023年1月並びに6月、東京・銀座、福岡、京都などでマウスピース矯正「インビザライン」での矯正治療を主体に歯科クリニックを運営してきた医療法人社団「デンタルオフィスX」や歯科医師に対して、合計312人の原告の方々が総額約4億5900万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴しました。
これは、実質無料で矯正できると謳った「マウスピース矯正のモニター商法」による前代未聞の詐欺事件でもありますが、多くの健康被害も出ています。
お金の問題は別として、歯科医療としてはどのような問題があったのでしょうか?
「世界的権威ドクター」を名乗り、無料モニターを集める
事件の概要は、「矯正モニターとして、実質無料でインビザラインの世界的権威ドクターの治療が受けられる」と説明されたにもかかわらず、実際には相場よりも高額な費用を負担させられた上に、多くの患者様に歯や顎への健康被害が出てしまったというものです。
マウスピース矯正の専門医である当院へも、たくさんのデンタルオフィスXの被害者の方々からご相談があり、再治療の受け入れをさせていただいているところです。
肩書きとして使われていた「世界的権威ドクター」とは、実際には、モニター詐欺によって集めたたくさんの患者様の契約を取り、大量のマウスピースをインビザラインに発注することによって得られただけのものです。
そこには、実際に多くの患者様のマウスピース矯正を無事に完了させてきたという実態はありませんでした。
治療計画は“机上の空論”
当院では、被害に遭われた患者様の再治療の受け入れをさせていただいていますが、デンタルオフィスXによる治療計画、そして患者様の歯並びを見る限り、インビザラインの経験の浅いドクターによる“机上の空論”の治療計画と言わざるを得ないものだと感じています。
インビザライン矯正は、これまでのワイヤー矯正の考え方だけでは決して上手くはいかない、高い技術と経験が必要な治療です。
インビザライン矯正を成功させるためには、ドクターは一人一人の患者様の歯並びに対して、どのような治療計画とすべきか、どのような技術的要素を練り込まなければならないか、の研鑽を積み重ねる必要があります。
当院も、マウスピース矯正専門医としてこれまで様々な歯並びの患者様のインビザライン矯正治療を経験させていただいておりますが、長い年月をかけて、多くの方々にご満足いただけるインビザライン専門のクリニックに成長することができました。
もちろん、どのドクターにも経験の浅い時期は存在しますし、それ自体を責められるものではありません。
しかし今回の事件は、ドクターの実力が伴わない、いわば“張子の虎”のダイヤモンドドクターをつくり上げることができてしまったことが問題の1つだったと思っています。
今もなお、ダイヤモンドドクターの称号を利用
今回の事件で刑事告訴された歯科医師は、驚くことに今もなお、ダイヤモンドドクターのステータスを掲げ、インビザラインに興味のあるドクターを集めたインビザラインセミナーや経営セミナーを行っています。
たくさんの歯科医師がまっとうに患者様と向き合い努力をしている中、このように同業者をも欺いて利益を得ようとする歯科医師が暗躍していること、実力とは無関係に自由にセミナー等の活動をすることがまかり通ってしまっている業界の実情があります。
どのような活動をしようと法に触れない限りは自由ですが、これらのセミナーを鵜呑みにしてしまったドクターによって、二次被害として今後また辛い思いをされてしまう患者様がこれ以上出ないことを願うばかりです。
◾️矯正モニター詐欺集団訴訟の医療的問題の原因
金銭的な詐欺被害だけにとどまらず、多くの患者様に健康被害までもが出てしまっていることが、この事件を全国ニュースにまで発展させた大きな要因です。
健康被害のニュースによって、マウスピース矯正そのものに不信感を抱いてしまっている方も多くいらっしゃると思います。
しかしながら、健康被害が出てしまったのはあくまでマウスピース矯正の治療経験が十分でないドクターが不適切な治療をしていたからにほかなりません。
とはいえ、刑事告訴された歯科医師は「世界的権威ドクター」「ダイヤモンドドクター」の名のもとに無料モニターを募っていました。
どうして、マウスピース矯正の実績が十分にないドクターがこのような肩書きを使えてしまうのでしょうか?
「ダイヤモンドドクター」の名は治療実績とは無関係?
世界最大手のマウスピースメーカー「インビザライン」では、症例数に応じて、ドクターに「ダイヤモンドドクター」というステータスが与えられます。
ただ、実のところ「ダイヤモンドドクター」のステータスは、「治療を完了させた経験数(本質的な経験値や実力に最低限必要なもの)」ではなく、単純に「契約数(インビザライン社へマウスピースを発注した件数)」だけで得られるという仕組みです。
そのため、多くのモニター患者様を集め、莫大な件数のマウスピースをインビザラインに発注さえ出来れば、ステータスを得ることは可能となってしまっているのです。
今回の事件は、そうしたダイヤモンドドクターのステータス獲得の仕組みを悪用した、巧妙な手口でした。
無料を謳って多くのモニターを集めることによって、年間で1,000症例以上の契約数で得られる、最高ランクの「レッドダイヤモンドプロバイダー」(日本で数人のみ)のステータスを得ることができてしまったのです。
当該医師は“治療完了経験”が豊富ではなかった
今回刑事告訴されている歯科医師は、無料モニターを謳って集めた多くの患者様の契約を取り、マウスピースを大量に発注することで「ダイヤモンドドクター」の称号を得ていました。
しかしながら、実態はほとんどの治療が途中で中断されており、インビザライン症例の治療を無事に完了させた経験は非常に乏しかったのです。
患者様にとっては、「ダイヤモンドドクター」と聞けば安心感を覚えてしまうこと、また、矯正治療は数年かからないと仕上がりの良し悪しが見えないことを利用した、歯科医療業界で前代未聞の悪質な事件でした。
マウスピース矯正の安全性 〜マウスピース矯正は本当に安全?〜
集団訴訟のニュースをみて、「マウスピース矯正は危険なのではないか」というイメージを持たれた方も多いことと思います。
しかしながら、決してマウスピース矯正そのものが危険というわけではありません。
むしろ、患者様に合わせてオーダーメイドで適切に技術が落とし込まれた適切な治療計画で行なえば、マウスピース矯正は非常にメリットの多い治療となります。
今回取りざたされているインビザライン矯正は、1999年から現在までに、世界中で延べ1,400万人以上(*)の患者様が治療を受けてきたという実績があります。日本でも、取り扱いが開始された2006年から多くの患者様がその治療を受けています。
*2022年9月時点における「インビザライン・システム」および「インビザライン Goシステム」の合計
それでは、たしかな実績があるはずのインビザライン矯正で治療しているにもかかわらず、なぜ、今回のような健康被害が出てしまうのでしょうか?
マウスピース矯正が安全ではなくなってしまう理由①
治療完了経験が多いドクターがまだ少ない
マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて新しい治療方法です。
人気があるからという理由で取り扱いを始めるクリニックは急速に増えていますが、そのうちのほとんどがまだマウスピース矯正を取り扱い始めて5年以内です。
1人の患者様のマウスピース矯正を終えるのには数年かかることを考えると、5年以内では、まだマウスピース矯正での治療を無事に完了させた経験数が少ないドクターが大半です。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正とでは、歯の動かし方や治療の進め方がまったく異なります。
日本では、ほとんどの歯科医師が、従来のワイヤー矯正の経験は豊富にあっても、マウスピース矯正についてはまだインビザラインのセミナー等で勉強した内容を実践しながら検証途中の段階というのが実情なのです。
マウスピース矯正が安全ではなくなってしまう理由②
「ダイヤモンドドクターだから安心」とは限らない
マウスピース矯正を取り扱うクリニックの中には、インビザラインの「ダイヤモンドドクター」が在籍していることを売りにしているところも多々あります。
注意しなければならないのは、ダイヤモンドドクターだからといって技術が高いとは限らないということです。
「ダイヤモンドドクター」のステータスは、1年間にインビザラインへ発注したマウスピースの件数によって付与されます。
マウスピース矯正の経験の浅い歯科医師であっても、多くの患者様を広告などで上手く集客して、たくさんのマウスピースを発注さえしてしまえば、治療を完了させた経験がほとんどなくても「ダイヤモンドドクター」を名乗れてしまうのです。
今回、デンタルオフィスXの事件で刑事告訴された歯科医師もまさに、無料モニターを謳って多くの患者様を集め、大量のマウスピースを発注することで、このステータスを得ていました。
発注した数は多くても、治療を無事に完了まで導いた経験はほとんどなく治療技術には乏しかったことは、たくさんの患者様に健康被害が出ていることからも明らかです。
患者様は、肩書きだけではドクターの本当の実力、ひいては治療の安全性を見分けることができないのです。
マウスピース矯正が安全ではなくなってしまう理由③
シミュレーション通りには歯は動かない
マウスピース矯正メーカーの世界最大手「インビザライン」では、治療計画として、治療前に歯並びの動きを3Dシミュレーションで予測します。
そして、そのシミュレーションをもとに形作られたマウスピース型の矯正装置を用いて歯を動かしていきます。
シミュレーションは、歯並びの仕上がりや治療期間、そして安全性をも左右する、非常に重要なものです。
しかしながら、マウスピース矯正はシミュレーションさえ出来ればあとはその通りに歯が動いてくれる、という魔法の治療ではありません。
実際は、シミュレーションと歯の動きには必ず誤差が生まれてきます。
シミュレーションに沿って作られたマウスピースを装着して、実際どのように歯が動くのか、その誤差をいかに予測できるか、コントロールができるかがドクターのインビザラインの経験値であり実力です。
また、そもそもシミュレ―ションは一般的にどのように作られているかというと、患者様の歯型をスキャン(歯並びをデジタルで型取りすること)したデータをもとに、インビザラインのソフトウェアによって自動作成でつくられています。
あくまで簡易的に自動作成されているだけのため、中には、医療的に実現不可能な動きがシミュレーションされてしまっているケースも沢山あります。
シミュレーションの精度が不十分だと、歯が予測通りに動かないので治療期間が大幅に延びてしまったり、歯を支える骨や根っこに負担がかかって歯根が露出してしまうなど、危険な失敗につながってしまいます。
患者様に合わせた安全なマウスピース矯正を行うためには、自動作成のシミュレーションに頼るのではなく、ドクターが患者様の歯や骨の状態を分析して、歯1本1本に適した動かし方を考え、シミュレーションに落とし込んでいく工程が必要です。
十分な経験のないドクターが、ほぼ自動作成されただけの不適切なシミュレーションで治療を始めてしまったら、取り返しのつかない失敗が起こってしまいます。
ただ、シミュレーションは、たとえ不適切につくられていたとしても、それを画面上で見せられた患者様にとっては良し悪しがわかりません。
どんなシミュレーションも一見立派なものに見えるので、「こんな風に歯並びが綺麗に動いていくんだ」と信じてしまう患者様がほとんどです。
結果、シミュレーションの通りには歯が動かず、治療期間の延長や仕上がりイメージの違いに悩まれている患者様は多くいらっしゃることが、マウスピース矯正業界の大きな問題点です。
信頼できるマウスピース矯正歯科や歯科医の見分け方
〜信頼できるマウスピース矯正歯科や歯科医とは?〜
ワイヤー矯正でしてもマウスピース矯正にしても、歯並び矯正の失敗は非常に恐ろしいものです。患者様は、大切なお金も時間も健康も、すべて失ってしまうことになります。
しかしながら、当然ながら歯並び矯正そのものが危険ということは決してありません。
歯並びが綺麗になり、かみ合わせが整えば、見た目の変化だけにとどまらず、歯のケアもしやすくなり健康上のメリットが非常に大きなものです。
今回の事件で話題となってしまったインビザライン矯正も、1999年から現在までに、世界中で延べ1,400万人以上(*)が治療を受けてきたという実績があります。日本でも、取り扱いが開始された2006年から多くの患者様がその治療を受けてこられ、満足いく歯並びになられた方がたくさんいらっしゃいます。
*2022年9月時点における「インビザライン・システム」および「インビザライン Goシステム」の合計
技術のあるドクターが、患者様に合わせた適切な治療計画のもとで行なえば、インビザライン矯正はむしろ安全で非常にメリットの多い治療なのです。
では、安全なインビザライン矯正治療を受けるには、患者様はどのような点に注意したら良いのでしょうか?
見分け方①
ドクターは“治療完了経験”が豊富か?
患者様に合わせた適切なシミュレーションをつくり、マウスピース矯正を安全に成功させるためには、ドクターの経験値と実力が必要です。
そのためには、ドクターはソフトウェアによって簡単に自動作成ができてしまうシミュレーションに頼ることなく、自らの手でシミュレーションを組み立て、そのシミュレーションを元につくられたマウスピースを実際に患者様に使っていただき、途中で歯の動きの誤差を細かく修正しながら、「治療を無事に完了」させたという経験が必要です。
そして、治療を完了させたあとも、最初のシミュレーションと、実際の患者様の歯並びの変化とを照らし合わせ、比較検証しながら歯の動き方を分析する必要があります。
ドクターの経験値は、この流れを何度も何度も繰り返して少しずつ得られるものです。
マウスピース矯正には患者様一人あたり1~3年程度はかかることを考えると、ドクターが本質的な実力を得るまでにはある程度の年数が必要となります。
そのために一つの目安となるのが、そのドクターが「ダイヤモンドドクター」であるかどうかです。
ダイヤモンドドクターの称号は、マウスピースをインビザラインへ発注した件数によって得ることができてしまうため、「ダイヤモンドドクターだから安心」ということはありませんが、一定の症例数があるという意味では、最低限必要な条件といえるでしょう。
その上で、そのダイヤモンドドクターが本当に多くの患者様の治療を安全に行い、成功まで導くことができているのかが重要となります。
クリニックへカウンセリングに行かれたら、ドクターが治療を完了させた症例数や、自分の歯並びと近い症例の治療実績について質問してみましょう。
見分け方②
必要な精密検査をしているか?
マウスピース矯正では、治療前に最新の3Dシミュレーションによって歯の動きを予測します。
どんなシミュレーションであっても、画面上ではとても綺麗に歯が並んでいくように見えるので、患者様はそのインパクトだけで「最先端の治療をやってもらえるんだ」と勘違いしてしまいがちです。
しかしながら、そのシミュレーションは、患者様の歯型スキャン(歯並びをデジタルで型取りしたもの)のデータをもとに、インビザラインのソフトウェアによって簡単に自動作成されている場合がほとんどです。
あくまで歯型のデータだけをもとに作られているため、歯を支える骨(歯槽骨)や根っこ(歯根)など、外から見えない部分の状態までは加味されていません。
でも、歯の動き方は、患者様の歯槽骨や歯根の状態によって大きく異なるため、歯型のデータだけをもとにつくられた簡易的なシミュレーションは決して正確なものとはいえないのです。
シミュレーションが正確でないと、治療期間が長引いたり、歯並びが理想通りにならないどころか、歯や骨を傷める失敗につなってしまったりと、患者様に負担がかかってしまいます。
そうしたリスクを避けるためには、最新のCTによる精密検査が必要不可欠です。CT検査では、従来のレントゲン検査ではできなかった、3次元で立体的に患者様の歯や骨の状態を診るということができます。
CT検査をした上でシミュレーションをつくることによって、適切な歯の動かし方をすることができ、患者様の痛みも少なく、治療期間も短くなります。
マウスピース矯正は、患者様がせっかく大切なお金と時間をかけてされる治療です。
最低限、必ずCTによる精密検査をした上で治療計画を立てている医院を選んで下さい。
見分け方③
治療計画はオーダーメイドでつくられているか?
マウスピース矯正では、3Dのシミュレーションの質が治療結果を大きく左右します。シミュレーションそのものが、マウスピース矯正の治療計画となるのです。
シミュレーションは、インビザラインのソフトウェアによって簡単に自動作成することができてしまいますが、安全な治療をするためには、ドクターが患者様の歯1本1本を支える骨や根っこの状態までしっかりと分析し、適切な歯の動かし方を考えて、オーダーメイドのシミュレーションを作成することが大切です。
では、患者様はどのようにして、治療計画をドクターがオーダーメイドでつくっているどうかを確かめたら良いのでしょうか?
ひとつの目安となるのは、シミュレーションが出来上がってくるまでの日数です。
最近では、シミュレーションをカウンセリングから1~2週間程度で見せてくれたり、中には、カウンセリング当日にその場で見せてくれるようなクリニックもあります。
しかしながら、そのような短期間では、患者様ひとりひとりに合わせたオーダーメイドのシミュレーションをつくることは到底できません。簡単に自動作成されたシミュレーションを見せているだけに過ぎないのです。
自動作成されたシミュレーションは、患者様の歯を支える骨や根っこの状態までは考慮されていないため、現実的ではない動きがシミュレーションされてしまっていることがほとんどです。つまり、そのシミュレーションに沿って矯正をスタートさせても、歯はシミュレーション通りに動かないのです。
そのようなシミュレーションは、治療計画としての役割を果たしていません。
シミュレーションを患者様ひとりひとりに合わせて作り込むには、ドクターとインビザライン社が綿密に連携しながら、ドクターが組み立てた治療計画を3Dシミュレーションへと落とし込んでいく作業を繰り返します。この工程には、最低でも1ヶ月程度はかかることがほとんどです。
そのため、あまりに短い期間でシミュレーションが出来上がってくるクリニックは、まずオーダーメイドのシミュレーションを作ってはいないといえます。
インビザライン矯正
〜ピュアリオ歯科・矯正歯科のインビザライン矯正について〜
インビザライン矯正を安全に、患者様にご満足いただける形で成功させるために大切なことは、まず、ドクターがいかに多くの患者様のマウスピース矯正を無事に完了させてきた実績があるか。
そして、必要な精密検査を必ず行い、ドクター自らが手間をかけて患者様の治療計画を綿密につくっているかどうかです。
ピュアリオ歯科は、マウスピース矯正の専門医として、そうした重要な工程を大切にしています。
1,000件にのぼる治療完了数
マウスピース矯正は非常に専門性の高い治療のため、安全に成功させるには、ドクターの技術力と経験が必要です。
ドクターの実力は、マウスピース矯正での治療経験数を重ねることによって磨かれていきますが、重要なのは、どれだけの患者様の治療に携わったのかではなく、「どれだけの多くの患者様の治療を“無事に完了”させることができたのか」です。
どんなに多くの患者様にご契約いただき治療を始めていただいたとしても、その治療を最後まで完了させ、患者様にご満足いただいて終わらせることができていなければ、ドクターの実力は測ることができません。
ピュアリオ歯科の院長である湊は、マウスピース矯正の専門医として開業してから、累計1,400名以上の患者様の歯並び治療をさせていただいてきました。
そのうち、現在まだ治療途中でいらっしゃる患者様を除いた治療完了数も約1,000件に上ります。
また、症例数の多さによって付与される「ダイヤモンドドクター」のステータスを掲げる大手クリニックの中には、そのすべてが院長1人での症例数ではないケースが多々あります。たとえ勤務医のドクターが治療計画を立てていても、症例数は、そのクリニックの院長のものとして加算されるためです。
その点、ピュアリオ歯科では、開業以来ずっと院長自らが、すべての患者様の治療計画を責任をもってお作りさせていただいています。
三次元のCTによる精密検査の徹底
マウスピース矯正の3Dシミュレーションは、歯型のスキャンデータ(歯並びをデジタルで型取りしたもの)さえあれば、簡単に自動作成でつくれてしまいます。
しかしながら、歯を支える骨(歯槽骨)や根っこ(歯根)の状態は患者様によってまったく違い、適切な歯の動かし方も異なります。
歯型スキャンデータだけを元にしたシミュレーションでは、そうした重要な情報が一切加味されていないため、正確な歯の動きを予測できないばかりか、歯や骨に負担がかかり失敗につながってしまう危険性があります。
そのため、ピュアリオ歯科では、歯型スキャンだけではなく、必ず最新の3次元のCTによる精密検査を行っています。
そして、すべての患者様の精密検査の結果を院長が分析し、歯根の状態や、歯を支える骨の厚みまでしっかりと診た上で、歯1本1本に合わせて最適な動かし方を組み立てています。
そうすることによって、患者様にとっては痛みも少なく、治療期間も最短におさえることができます。
なお、矯正前の検査として、3次元のCT検査ではなくレントゲン検査をしているクリニックが一般的ですが、レントゲン検査はあくまで2次元の写真です。歯並びは立体的なものですので、2次元だけでの分析や計画では、マウスピース矯正の計画としては不十分なのです。
3次元での精密検査を徹底している当院でのマウスピース矯正では、患者様の歯と骨にかかる負担を最小限にして、安全に、そしてスムーズに短期間で動かすことができます。
院長自らがすべての患者様のシミュレーションを作成
ピュアリオ歯科では、3次元のCTによる精密な検査と分析を行った上で、院長自らがすべての患者様の治療計画のシミュレーションを作成しています。
マウスピース矯正でもっとも重要なのは、いかにシミュレーションが綿密につくられているかどうかです。シミュレーションは、歯並びの仕上がりや治療期間、安全性などすべてを左右する、いわば設計図であり、非常に重要なものです。
このシミュレーションを、AIによる自動作成に頼りきっていたり、経験の浅いドクターが作成しているクリニックが大半ですが、それでは患者様に安全な治療をご提供することはできないと当院では考えております。
そのため、ピュアリオ歯科では、院長自らがすべての患者様の治療計画のシミュレーションをお作りしています。
マウスピース矯正の専門医としてたくさんの患者様の歯並びを治療させていただき、現在は年間400名もの患者様に通っていただいておりますが、マウスピース矯正でもっとも重要となるシミュレーションを院長自らが責任をもって作成させていただくことはお約束し続けています。
すべては、患者様にご満足いただける歯並びを、安全に、できるだけ短い治療期間でご提供するためです。
そのために、当たり前のことではありますが、院長の時間と手間を惜しみなくかけています。
監修歯科医師
湊 寛明
私立 広島学院高等学校卒業 国立 九州大学歯学部卒業・歯学学位取得 九州大学病院研修医 終了 埼玉県 オレンジ歯科クリニック 栃木県 丹野歯科医院 山口県 みなと歯科医院 副院長 大手矯正歯科グループ 院長 ピュアリオ歯科・矯正歯科 田町三田院 設立 医療法人社団ピュアスマイル設立、理事長就任 日本矯正歯科学会日本成人矯正歯科学会/日本舌側矯正歯科学会/世界舌側矯正歯科学会/ヨーロッパ舌側矯正歯科学会/国際インプラント学会/日本口腔インプラント学会/日本歯科審美学会/日本歯周病学会/日本臨床歯周病学会/日本補綴歯科学会/日本口腔外科学会/日本アンチエイジング歯科学会
ご挨拶
誰もが憧れる白くて美しい歯で、個人の魅力を最大限に引き出し、 一生涯、歯の疾患で歯を一本も失うことのない未来を創る。
歯の見た目の美しさはもちろん、人が一生涯、長期的かつ健康に機能できるものとなるように、かみ合わせも力学的に良好な治療を考え、総合的な歯科の知識と予防的な概念で治療をしていくのが本当の矯正・矯正歯科治療です。 歯科治療は医療の中でも、医師の考え方や感性・技術、医院の設備によって結果が大きく変わる業界です。 既に神経の治療がされていたり、見た目や適合の悪い大きな被せものが入っていれば話は別ですが、美しさを手に入れるためだけに必要以上に健康な歯を削り、神経を取ってまで無理やりセラミックの被せものをする必要はありません。 患者さまの望む最大の効果を合理的で正しい考え方と治療方法で結果を出すとともに、生涯歯の健康を維持しそこから全身の健康につなげていただけることが何より大切だと思っています。 患者さまのお悩みやご要望をお聞きし、最善の結果となるよう治療をご提案いたします。