受け口とは?種類や原因、治し方や手術方法、保険適用まで総合的に解説!

こんにちは。東京都港区にあるピュアリオ歯科・矯正歯科のスタッフです。

日本人における受け口の方は、約3~4%といわれており、多くの方が悩まれています。厚生労働省の「歯科疾患実態調査」によると、受け口を含んだ歯列トラブルを抱えている方は、日本人の半数以上ともいわれています。

受け口はその外見上の悩みだけでなく、消化不良や発音の障害などのリスクもあります。そのため、早めの治療がおススメです。

本記事では、受け口に関する総合的な情報を解説します。ぜひ今後の治療に役立てて頂ければ、幸いです。

受け口について

1. 受け口とは

受け口とは、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態のことを指します。正式には「反対咬合(はんたいこうごう)」や「下顎前突(かがくぜんとつ)」と呼ばれます。

2. 受け口は2タイプある

受け口は、歯性と骨格性の2つのタイプがあります。歯性の受け口は、歯の並び方が原因で起こります。このタイプは、歯を移動させる矯正治療で改善できることが多いです。

一方骨格性の受け口は、あごの骨の成長のバランスが乱れが原因です。このタイプは、歯の移動だけでなく、あごの骨の位置を調整する矯正治療や外科手術が必要になる可能性があります。

受け口の原因

1. 遺伝の問題

親や親族が受け口の場合、遺伝的な要素が考えられます。例えば顔の形は親に似る傾向があり、特に顔の上半分は遺伝の影響が強いといわれています。

2. 下の前歯が上の前歯よりも出た場合

子どもは6歳前後で、最初に前歯が生えてきます。その時、下の前歯が上の前歯よりも出る場合があります。そういった場合、そのままかみ合わせが逆のまま成長するケースがあります。

3. 上あごの成長が不十分な場合

本来上あごが先に成長し、後から下あごが追いかけるように成長します。しかし上あごの成長が不十分な場合、下あごが上あごより大きくなってしまいます。

4. 舌が短い場合

一般的に、舌は上あごに接しています。しかし舌が短いと、上あごを押すことができなくなります。その結果、上あごが成長できなくなります。また舌が下あごの後部に位置することで下あごを成長させ、さらに受け口になりやすくなります。

5. 口での呼吸の影響

小児期に長期的に口呼吸を続けると、顔の発育に影響を与え、受け口になる可能性があります。

受け口の治し方

ここでは、受け口の治し方について解説します。それぞれの費用と治療期間については、『マウスピース矯正で前歯のみの治療はできる?可能な症例や費用を解説』の記事を参照下さい。

1. インビザライン(マウスピース)

透明なマウスピースを交換しながら、少しずつ歯を動かしていきます。目立ちにくいので、人と会う仕事の社会人でも取り組みやすい矯正治療方法です。

インビザラインで歯並びを改善した芸能人も多くいます。『〇〇〇〇※リンク』の記事では、実際にインビザラインで矯正治療した芸能人をご紹介しています。そちらも参考にしてください。

2. 裏側矯正

歯の裏側にブラケットを装着し、ワイヤーで歯を少しずつ動かしていきます。その結果、理想的な位置に整える方法です。一番歴史があり、数多くの症例もあり、多くのケースに対応できます。

「外見からは矯正器具をつけていることがほぼわからない」というメリットがあります。ただ高度が技術を必要とし、費用が高くなる傾向があります。

3. ホワイトワイヤー矯正

手法は通常のワイヤー矯正と同じです。ホワイトワイヤー矯正の場合は、文字通り白いワイヤーを使用します。

白い歯に白のワイヤーを使用するので、従来の銀色のワイヤーに比べて目立ちにくく、多くの人に選ばれています。

4. 子供の受け口の矯正について

お子様の受け口の矯正は、早期に治療を開始することで、より良い結果が期待できます。治療の開始時期は、永久歯が生え始める前の4~5歳頃から治療を開始することが多いですが、個々の状況によって異なります。

治療方法としては、固定式装置やあごの骨を広げる拡大装置、舌の正しい位置や飲み込み方を促す機能訓練装置などがあります。

治療期間は、個々の状況によって大きく異なります。数ヶ月から数年かかることもあります。

受け口の手術方法について

受け口の手術は、顎の骨を切断し、位置を調整する手術が一般的です。手術方法は、患者さんの状態やどの程度歯を移動させるかによって異なります。

1. 両顎手術

上あごと下あごの両方の骨を切断し、理想的な位置に移動させる手術です。最も効果が高い方法ですが、手術の負担が大きいのが特徴です。

2. 下顎骨切り術

下顎骨を歯のない部分で縦に分割する手術です。金属プレートでの固定は行わず、顎関節に負担の少ない手術です。

一般的に術後に上の歯と下の歯を数週間にわたって固定し(顎間固定)、噛み合わせを固定させる必要があります。

3. 上顎骨挙上術

上顎の奥歯のすぐ上には、副鼻腔の一つである上顎洞という空洞があります。この上顎洞までの骨の高さが不足している場合は、上顎洞底挙上術という骨造成方法を行います。そうすることで、骨の高さを増やすことができます。

受け口治療の保険適用とは

1. 基本は保険適応外

受け口(不正咬合)の矯正治療は、一般的に保険適用外です。その理由は、見た目の問題としても捉えられることがあります。美容的な目的での治療の多くは、保険の対象外となります。

2. 保険診療の対象になるケースとは

ワイヤーやマウスピースを用いての歯列矯正治療は、自由診療のため保険適用外です。しかし患者さんの受け口が骨格性による顎変形症と診断され治癒に矯正治療および外科手術の併用が必要な場合は、保険適用になります。

ただし保険の適用は、指定医療機関で治療を受ける場合に限られます。

まとめ

受け口は、多くの方が悩まれています。

受け口は見た目の問題だけでなく、かみ合わせや発音、消化不良など、様々な問題の原因にもなります。またその治療は、小児期と成人期によっても変わってきます。

効果的な治療を行い、美しい口元を手に入れるためには、歯科医院選びも大切なポイントです。

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監修歯科医師

インビザライン ブラックダイヤモンドドクター インビザライン・ジャパン株式会社(旧アライン・テクノロジー社)認定 医療法人社団ピュアスマイル 理事長

湊 寛明

私立 広島学院高等学校卒業 国立 九州大学歯学部卒業・歯学学位取得 九州大学病院研修医 終了 埼玉県 オレンジ歯科クリニック 栃木県 丹野歯科医院 山口県 みなと歯科医院 副院長 大手矯正歯科グループ 院長 ピュアリオ歯科・矯正歯科 田町三田院 設立 医療法人社団ピュアスマイル設立、理事長就任 

ご挨拶

誰もが憧れる白くて美しい歯で、個人の魅力を最大限に引き出し、 一生涯、歯の疾患で歯を一本も失うことのない未来を創る。

歯の見た目の美しさはもちろん、人が一生涯、長期的かつ健康に機能できるものとなるように、かみ合わせも力学的に良好な治療を考え、総合的な歯科の知識と予防的な概念で治療をしていくのが本当の矯正・矯正歯科治療です。 歯科治療は医療の中でも、医師の考え方や感性・技術、医院の設備によって結果が大きく変わる業界です。 既に神経の治療がされていたり、見た目や適合の悪い大きな被せものが入っていれば話は別ですが、美しさを手に入れるためだけに必要以上に健康な歯を削り、神経を取ってまで無理やりセラミックの被せものをする必要はありません。 患者さまの望む最大の効果を合理的で正しい考え方と治療方法で結果を出すとともに、生涯歯の健康を維持しそこから全身の健康につなげていただけることが何より大切だと思っています。 患者さまのお悩みやご要望をお聞きし、最善の結果となるよう治療をご提案いたします。

医療法人社団ピュアスマイル 理事長 湊 寛明