こんにちは。東京都港区にあるピュアリオ歯科・矯正歯科のスタッフです。
「あごが出ているのがコンプレックス」「食事のときに音を立てるのが恥ずかしい」-多くの反対咬合(受け口 )の方は、そんな悩みを抱えています。ぜも、安心して下さい。適切な計画的治療計画で、反対咬合(受け口) は治すことができます。
反対咬合(受け口)は、下の前歯が上の前歯より前に出てしまっている状態です。正しいあごの動きができず、会話のときに滑舌が悪くなることがあります。また食事の際にクチャクチャと音を立ててしまうことがあります。
また上下の歯の接触状況が悪いために、前歯や奥歯に負担がかかりやすく、歯の健康の上も良くありません。
そこで本記事では、反対咬合(受け口)の悩みを解決するためのポイントを解説します。
1. 反対咬合(受け口)の原因
受け口の原因には、遺伝などの先天的なものと、あごの成長不均衡や習慣など後天的なものがあります。ここでは、それらの様々な原因について解説します。
1-1. 遺伝的要因
「受け口は遺伝する」といわれます。顔が親に似るように、例えば家族に同じようなかみ合わせの問題がある場合、遺伝的要因でその子供も反対咬合になりやすいとされています。
特に多いのは、下あごが大きく成長する「下顎前突(かがくぜんとつ)」や、上あごが小さく成長するパターンです。また反対咬合だけでなく、歯並びや骨格も遺伝の影響を受けるといわれています。
1-2. 幼少期の舌癖や指しゃぶりなどの癖
舌癖(ぜつへき)とは、舌で上の前歯の歯の裏側や、下の前歯の歯の裏側を押す舌の癖のことです。または歯と歯の間から舌を出す癖も含まれます。
また4才~5才になっても指しゃぶりが続いている場合、指を吸っていることで上の歯と下の歯の間に隙間ができ たり、吸っている指に沿って上の前歯が傾き前歯が出る可能性があります。
さらに口呼吸も、反対咬合の原因になる可能性があります。これは口呼吸を長期間続けることで、上あごの発育が阻害されるからです。
1-3. 乳歯が早く抜けてしまう
乳歯が早く抜けてしまうと、かみ合わせが悪くなり、反対咬合の原因になる可能性があります。例えば歯の生え替わりの時期に歯並びが乱れていると、あごの成長にも悪影響を及ぼすことがあります。
2~6歳の子供が受け口の場合、「永久歯に生え変わるまで様子をみる」という考え方があります。しかし実際の 自然治癒率は、7%と言われています。そのため、成長が進むと上あごの成長発育は阻害され、下あごの成長が 助長されることで、反対咬合(受け口)になる可能性があります。
こういった背景があり、乳歯列の時期に反対咬合を治しておく早期初期治療はとても大切です。
1-4. 外的要因や環境的要因
幼少期の食事のスタイルが、あごや歯の成長に影響を与えることがあります。例えば食べ物をしっかりかみ砕いて食べる咀嚼(そしゃく)をしないと、あごの発達が不十分になることがあります。またケガや事故によるあごや歯への影響により、反対咬合になることもあります。
2. 反対咬合(受け口)の矯正方法
反対咬合(受け口)の矯正方法は、患者さんの年齢や骨の成長状態、矯正の程度によって異なります。ここでは、一般的な矯正方法について解説します。
2-1. インビザラインなどのマウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明なプラスチックの取り外し可能な矯正装置を使用して、歯を移動させます。軽度の反対咬合(受け口)の患者さんや、成人の患者さんに向いている矯正方法です。
矯正装置を装着していることが目立たないため、人気の矯正方法です。ただし、歯の移動には時間がかかることがあります。
2-2. ブラケット矯正
ブラケット矯正は、ワイヤーとブラケットを歯に固定し、歯を動かす矯正方法です。反対咬合(受け口)を含む様々な種類の不正咬合の矯正に対応ができ、効果が高い方法です。
メタルブラケットやセラミックブラケットなど、装着が目立ちにくいスタイルもあります。
2-3. リンガル矯正(裏側矯正)
リンガル矯正は、歯の裏側にブラケットを装着する矯正方法です。表からは見えないので、矯正しているのがわからないという利点があります。見た目を気にする人には人気ですが、通常のブラケット矯正より技術が難しく、費用が高い傾向があります。
2-4. 外科的矯正 外科手術
あごの骨に大きなズレがある場合、矯正だけでは改善が難しい場合があります。外科的矯正(顎変形症手術)は、歯の位置を整えるだけでなく、あごの骨自体を手術で修正します。また多くの場合、手術後にブラケットやマウスピース矯正を併用します。
2-5. 急速拡大装置
子供の場合、上あごを広げるために急速拡大装置などを使うことがあります。骨格自体の成長を促しながらあごの発達をコントロールし、反対咬合の原因となる骨の問題を改善します。
2-6. バイトプレート
バイトプレートは、成長段階の子供に対して使用されることが多い矯正装置です。口内の上あごに接する部分にレジンを高く盛り付けたプレートを使用し、上下の噛み合わせの高さを調整します。
歯列全体を調整し、下あごの過度な前方移動を抑える効果があります。
3. 反対咬合矯正の費用
反対咬合(受け口)の矯正治療にかかる費用は、選択する治療方法や歯科医院、地域によっても異なります。ここでは、反対咬合矯正の治療費用について解説します。
3-1. インビザラインなどのマウスピース矯正
費用は、80万~100万円程度です。反対咬合の症状が重い場合は、使用できない場合もあります。
3-2. ワイヤー矯正(メタルブラケット、セラミックブラケットなど)
費用は、70万~150万円程度です。複雑な症例にも対応可能で、反対咬合の治療に広く使用されています。
3-3. あごの手術を伴う外科矯正
費用は、150万~300万円程度です。重度の反対咬合(受け口)の場合、単純な矯正では治療できず、あごの骨 を外科的に修正する手術が必要になることがあります。この場合、矯正治療と外科手術の両方の費用がかかりま す。
3-4. 追加費用に関して
3-4-1. 初診料・カウンセリング料
5000~1万円程度です。多くのクリニックでは初診カウンセリングを行い、その診断を通じて治療計画を立てま
す。
3-4-2. X線撮影などの検査費用
2万~5万円程度です。精密検査は、治療計画を立てるために必要なものです。
3-4-3. 調整費(通院ごとの調整料)
1回あたり5000~1万円程度です。矯正器具の調整やチェックにかかる費用になります。
3-4-4. 保定装置費用(リテーナー)
5万~10万円程度です。保定装置は、矯正が完了した後に、歯の位置を安定させます。
4. 反対咬合矯正の期間
反対咬合(受け口)の矯正治療には時間がかかることが多いですが、一般的な治療期間について説明します。
4-1. 成長期の子供の場合
治療開始年齢は、5~10歳くらいが理想的です。特に成長期の初期に治療を始めることで、骨格の成長を利用し て効率的に矯正が進むことがあります。 治療期間:は1年~3年程度です。ただし、その後も経過観察を行い、場合によっては成長終了後に再度治療が必 要になることもあります。例えば拡大装置やマウスピース、ゴムバンドを使用し、成長を促進または抑制しなが ら反対咬合を修正します
4-2. 成人の場合
成人以降(18歳以上)でも治療は可能です。ただし、骨の成長が完了しているため、成長期と比べると治療が少 し複雑になり、時間もかかることがあります。 治療期間:は2年~3年が一般的です。ただし、骨格性の問題がある場合は、外科手術(顎変形症の手術)を併用 するケースもあります。外科手術を伴う場合は、手術後の回復期間も含めて、全体の治療期間が3年~4年になる ことがあります。
4-3. 治療方法による違い
ワイヤー矯正の場合は約2年~3年、インビザラインなどのマウスピースの場合も同様の期間がかかります。
また顎の位置自体に問題がある場合、骨格矯正の外科手術が必要となることがあります。この場合、手術前の準 備期間として1年~1年半の矯正治療、手術、手術後の数ヶ月~1年の治療というスケジュールになります。
4-4. 保定期間について
治療終了後も、歯が元の位置に戻ろうとする力(後戻り)を防ぐため、保定装置を装着する必要があります。保
定期間は通常1~2年ですが、場合によっては長期間、定期的な経過観察を行うことが推奨されます。
4-5. 注意点について
矯正期間は治療計画に従って進行しますが、患者自身の協力も重要です。特にゴムバンドやマウスピースを装着するタイプの矯正では、指定された時間を守って使用することが治療期間短縮につながります。
口腔ケアや メンテナンスも重要です。矯正中は歯磨きやデンタルフロスなどのケアを怠ると、虫歯や歯周病の リスクが高まり、治療が遅れることもあります。
5. 子どもの反対咬合の治し方
5-1. 診断時期と矯正方法について
反対咬合は、3歳から5歳頃に気づくことが多いです。この段階で診断されることが理想的であり、早期に対応す ることで顎の成長や歯の位置を正常に調整しやすくなります。矯正歯科医による診断が推奨されます。
取り外しができるマウスピース(プレート型装置)や、固定式の矯正器具を使って治療することが一般的です。
これらの器具は、成長中のあごの位置や歯並びを改善し、歯の発育を促します。
例えば取り外し式矯正器具は、子どもが自分で取り外せるタイプで、就寝中や決められた時間だけ使用します。
子どもの柔らかいあごの成長を調整するのに効果的です。またワイヤーやブラケットなどの固定式矯正器具は、持続的に圧力をかけることで、歯や顎の位置を変えることができます。
5-2. 習慣の改善について
反対咬合(受け口)は、指しゃぶりや舌の位置が前に出る癖が原因になっている場合があります。リハビリや口 腔筋機能療法(MFT などを通じて、正しい舌の使い方や口の筋肉の働きを改善することも重要です。これによ り、顎や歯の自然な発育を促し、治療の効果を高めます。
5-3. 治療のタイミングについて
反対咬合(受け口)の治療は、子どもの成長に合わせて最適なタイミングで行うことが大切です。一般的に、以下のようなステップが推奨されています。
3歳〜5歳 | 軽度の反対咬合に対して、マウスピースや矯正器具での治療が可能です |
6歳〜10歳 (顎の成長が盛んな時期) | 機能的矯正治療を行い、顎の成長をサポートします |
12歳以降 | 永久歯がすべて生え揃うこの時期には、歯の矯正だけでなく、必要に応じて外科的治療の検討が行 われます |
6. まとめ
反対咬合(受け口)の治療は、様々な方法があります。患者さんの状況に合わせた方法と、適切な治療計画に従えば、治すことができます。
またお子さんの反対咬合(受け口)の治療は、成長を考慮したタイミングと方法がとても大切です。早期の発見と矯正治療により、将来の大きな問題を予防できる可能性がとても高くなります。
まずは、矯正歯科医に相談してみましょう。そして患者さん個人の状況にピッタリな治療計画を立てることが重要です。
ピュアリオ歯科・矯正歯科では、世界的ブランドのインビザラインによるマウスピース矯正治療を提供しています。患者様一人ひとりに合わせた、最適な治療プランを提案します。
インビザラインはマウスピース矯正の世界的なブランドで、多くの症例データから事前に治療シミュレーションを行います。その結果をもとに歯科医が治療計画を立て、それに従って治療を行うことで、高い精度で口元を改善できます。
少しでもご興味があれば、無料相談をご利用下さい。当院では、LINE通話やZoomによる無料オンラインカウン セリングを実施しています。
監修歯科医師
湊 寛明
私立 広島学院高等学校卒業 国立 九州大学歯学部卒業・歯学学位取得 九州大学病院研修医 終了 埼玉県 オレンジ歯科クリニック 栃木県 丹野歯科医院 山口県 みなと歯科医院 副院長 大手矯正歯科グループ 院長 ピュアリオ歯科・矯正歯科 田町三田院 設立 医療法人社団ピュアスマイル設立、理事長就任
ご挨拶
誰もが憧れる白くて美しい歯で、個人の魅力を最大限に引き出し、 一生涯、歯の疾患で歯を一本も失うことのない未来を創る。
歯の見た目の美しさはもちろん、人が一生涯、長期的かつ健康に機能できるものとなるように、かみ合わせも力学的に良好な治療を考え、総合的な歯科の知識と予防的な概念で治療をしていくのが本当の矯正・矯正歯科治療です。 歯科治療は医療の中でも、医師の考え方や感性・技術、医院の設備によって結果が大きく変わる業界です。 既に神経の治療がされていたり、見た目や適合の悪い大きな被せものが入っていれば話は別ですが、美しさを手に入れるためだけに必要以上に健康な歯を削り、神経を取ってまで無理やりセラミックの被せものをする必要はありません。 患者さまの望む最大の効果を合理的で正しい考え方と治療方法で結果を出すとともに、生涯歯の健康を維持しそこから全身の健康につなげていただけることが何より大切だと思っています。 患者さまのお悩みやご要望をお聞きし、最善の結果となるよう治療をご提案いたします。