今回は、マウスピース矯正(インビザライン)の治療に必要となる「チューイー」についてお話していきたいと思います。
チューイーとは?
チューイーは、インビザライン矯正のマウスピースをしっかりと歯にフィットさせるための補助道具です。
インビザライン矯正で歯を動かしていくためには、マウスピースをただ歯に装着するだけでなく、マウスピースが浮いてしまうことなくきっちりと歯にフィットしていることが大切です。
マウスピースが少しでも浮いてしまっていると、歯を動かすために必要な力がかからないため、歯は理想通りに動いていきません。そこで必要になるのがチューイーです。
チューイーを咬むことで、確実にマウスピースと歯をフィットさせることができるのです。チューイーは英語では「chewie」と書き、「chew」には「噛む」という意味があります。
特に、新しいマウスピースに交換した直後は、今の歯並びと新しいマウスピースの形状とにギャップがあるため浮きやすいので、チューイーを咬んでフィットさせることがより重要になります。
チューイーは弾力性のあるシリコンでできていて、ロール状のチューブ型です。最近では、フレーバー付きや棒付きのチューイーもありますので、ご自分にあったものを探してみてくださいね。
チューイーは歯科医院やネット通販で購入することができます。価格は、2〜3個で数百円程度が一般的。ピュアリオ歯科でも、受付で購入できます。(200~300円)
チューイーの使い方
チューイーは、ガムのように咬んで使います。マウスピースを上下に装着したあと、まずはチューイーを前歯で数回咬みこんで、前歯のマウスピースをしっかりとはめ込みます。
チューイーを前歯で咬み切るように、思い切り咬むことがポイントです。次に前歯の隣の歯で数回咬み、最後は奥歯で数回咬んで、マウスピースを全体的にしっかり密着させます。前歯以外でチューイーを咬む時は、チューイーを2つ使って左右同時に噛むと、よりスムーズにマウスピースがはまり込んでいきます。
新しいマウスピースに交換してから数日間は、特にマウスピースが浮きやすいので、意識的に噛むようにしましょう。新しいマウスピースが歯に馴染んできたら、数分の使用で十分です。逆に、チューイーを咬む時間が長すぎると、チューイーが傷んでしまうだけでなく、顎関節が痛くなってしまうこともありますので、適度な使用は守ってくださいね。
なお、チューイーを咬むと、歯が押される感覚や圧迫感を感じることがあります。これはマウスピースがしっかりと装着されているしるしなので問題ありませんが、不安な場合は歯科医院に相談しましょう。
チューイーを使用しないデメリット
チューイーを使わないと、マウスピースがしっかりと歯にフィットしないため、治療計画の通りに歯が動かない可能性があります。理想的に歯を動かしていくためには、しっかりとチューイーを使うことが重要なのです。
チューイーのお手入れ
チューイーは消耗品ですが、1回ごとの使い捨てではなく、数回は繰り返し使えます。使用した後は必ず水洗いをして乾燥させることで、清潔に使用できます。
チューイーの弾力がなくなってきて上手く咬めなくなったり、チューイー自体が裂けてきたら、いくら咬んでもマウスピースを密着させる効果はありませんので、交換してください。だいたい1週間~10日ほどが目安になります。
チューイーをなくしてしまったら?
もしチューイーを紛失してしまったり、ストックを切らしてしまった場合。なるべく早く新しいものを購入することが一番ですが、一時的に代替品として使えるものには以下があります。
・タオル
厚みがあるタオルを咬むことで、チューイーの代わりになります。薄いタオルしかない場合は、丸めたり折りたたんだりして、厚くして咬んでくださいね。
・ティッシュペーパー、キッチンペーパー
薄いタオルと同様、丸めたり折りたたんだりして、厚くして咬んでください。ティッシュペーパーは外出先でも簡単に手に入るので、代替にしやすいですね。
また、タオルやティッシュペーパー、キッチンペーパーを割り箸に巻いて咬むと、咬みごたえがあり、よりチューイーの感覚に近くなります。
ただ、これらの代替品は、正規のチューイーと比べたら効果は少ない上、マウスピースや歯を傷めてしまう可能性もあります。あくまで一時的な使用にとどめて、早めに新しいものを購入してくださいね。
まとめ
インビザライン矯正で、治療計画の通りに歯を動かすためには、マウスピースをただ装着するだけでなく、しっかりと歯にフィットさせることが大切です。チューイーを正しく使うことで、インビザライン矯正を成功させて、理想の歯並びを手に入れましょう!
監修歯科医師
湊 寛明
私立 広島学院高等学校卒業 国立 九州大学歯学部卒業・歯学学位取得 九州大学病院研修医 終了 埼玉県 オレンジ歯科クリニック 栃木県 丹野歯科医院 山口県 みなと歯科医院 副院長 大手矯正歯科グループ 院長 ピュアリオ歯科・矯正歯科 田町三田院 設立 医療法人社団ピュアスマイル設立、理事長就任
ご挨拶
誰もが憧れる白くて美しい歯で、個人の魅力を最大限に引き出し、 一生涯、歯の疾患で歯を一本も失うことのない未来を創る。
歯の見た目の美しさはもちろん、人が一生涯、長期的かつ健康に機能できるものとなるように、かみ合わせも力学的に良好な治療を考え、総合的な歯科の知識と予防的な概念で治療をしていくのが本当の矯正・矯正歯科治療です。 歯科治療は医療の中でも、医師の考え方や感性・技術、医院の設備によって結果が大きく変わる業界です。 既に神経の治療がされていたり、見た目や適合の悪い大きな被せものが入っていれば話は別ですが、美しさを手に入れるためだけに必要以上に健康な歯を削り、神経を取ってまで無理やりセラミックの被せものをする必要はありません。 患者さまの望む最大の効果を合理的で正しい考え方と治療方法で結果を出すとともに、生涯歯の健康を維持しそこから全身の健康につなげていただけることが何より大切だと思っています。 患者さまのお悩みやご要望をお聞きし、最善の結果となるよう治療をご提案いたします。