子供のマウスピース矯正

こんにちは。ピュアリオ歯科・矯正歯科スタッフです。
お子様の歯並びをご心配される親御さんは多くいらっしゃいます。

最近は、子供の矯正でも、これまでのワイヤー矯正だけでなく、目立たない透明の「マウスピース矯正」が新たな選択肢として広まってきました。

マウスピース矯正専門院である当院にも、お子様の歯並びのご相談にいらっしゃる親御さんが増えています。

「そもそも、ワイヤー矯正とマウスピース矯正はどう違うの?」
「マウスピースでもうちの子の歯並びは治るの?」
「今から始めないといけないの?」
など、親御さんにとってご心配なことは尽きないと思います。

そこで今回は、お子様の歯並びをお気になさっているお父様、お母様に向けて、子供のマウスピース矯正についての基礎知識やよくある質問にお答えしていきます。

子供のマウスピース矯正と大人の矯正の違い

子供の矯正と大人の矯正との違いは、何といっても、まだ成長段階であるということです。

歯の生え変わりの時期で乳歯と永久歯が混在していたり、永久歯がすべて生えそろっていたとしても骨やあごの成長途中であったりします。

そのため、これから生えてくる永久歯や、骨やあごの成長を見越した上で、お子様の成長や健康を妨げない治療が必要となります。大人の矯正とはアプローチが全く異なりますので、治療経験が豊富なドクターがこれらを十分に考慮した治療計画を立てることが重要になります。

また、それ以前に、本当に今すぐに矯正治療が必要なのか、ドクターが適切な判断をすることが大切です。成長途中のお子様は、骨の発育によって自然と改善されるようなケースも多々あります。

中には、矯正の相談に行くと「早い方が良いので、今から始めましょう」と今すぐの治療を促すクリニックもあるようですが、当院で診させていただくと、早期に始める必要はなかったり、そもそも治療の必要がない(至って正常な歯並びである)お子様もたくさん見受けられます。その場合は、数年後から始めていただく、矯正治療自体をお勧めしないなど、率直な見解をお伝えさせていただいています。

子供のマウスピース矯正のメリット

①透明で目立たない

②ワイヤー矯正より痛みが少ない

③虫歯のリスクが抑えられる

④遊び・スポーツ時にも安全

⑤通院回数が少ない

透明で目立たない

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正とは違って透明なため、見た目では矯正していることがほとんどわかりません。「目立つのは恥ずかしい」「お友達にからかわれないか心配」など、多感な年頃のお子様でもすんなりと治療を始めることができます。

また、学校行事や卒業アルバムなど、一生残る写真を撮ることが多い時期に、どうしても映ってしまうワイヤー矯正では、写真撮影の日が憂うつになってしまうお子様もいらっしゃるようです。マウスピース矯正なら、治療中であっても写真で目立つことはありません。思いっきり笑って写真が撮れることも、お子様にとってはとても嬉しいポイントのようです。

ワイヤー矯正より痛みが少ない

ワイヤー矯正は、月に1度ワイヤーを交換してグッと締め付け、持続的に強い力をかけ続けることで歯を動かしていきます。そのため、矯正期間中はずっと強い痛みが続きます。特に月1回のワイヤー交換のあとは、大人の方であっても、食事をとるのもつらいほどの激痛を感じる方が多いです。

お子様では、「痛くて授業に集中できない」「思いきりスポーツができない」という声が目立ちます。

当院には、子供の頃にワイヤー矯正をされていた方が、大人になられてからやり直しのご相談にいらっしゃることが多々あります。非常に多いのは「子供の頃、ワイヤー矯正を痛くて途中で断念してしまったので、やり直したい」という患者様です。中には、「あまりに痛くて、自分でペンチを使ってワイヤーを外してしまった」という患者様もいらっしゃいます。

大げさに聞こえるかもしれませんが、その気持ちが十分にわかるほど、大人でも耐えられないほどの痛みがワイヤー矯正にはあります。

一方で、マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて痛みが軽減されるのが特長です。

ワイヤー矯正よりも少しずつ歯を動かしていけることが痛みの軽減につながっています。また、ワイヤー矯正のように装置によってお口の中を傷つけてしまうケースもほとんどありません。

ただ、そうは言っても歯を動かしていくことには変わりないため、痛みが完全にゼロというわけでは決してありません。お子様にとっては、少なからず痛く感じるものですので、本人の頑張りが必要です。ご本人に「歯並びを治したい」という意思がない場合、途中でつらくなってしまい治療が続かないことがあるので、お子様のお気持ちをしっかりと聞いてあげてみてくださいね。

虫歯のリスクが抑えられる

矯正期間中、24時間ずっと付けっぱなしのワイヤー矯正とは違い、マウスピースは簡単に取り外しができます。歯磨きがしづらく不衛生になりやすいワイヤー矯正に比べて、隅々までしっかりと磨くことができるので、清潔で、虫歯のリスクを最小限に抑えられます。

④遊び・スポーツ時にも安全

ワイヤー矯正では、ワイヤーや、ワイヤーを留めるブラケットが口の中を傷つけてしまうことがあります。特に、遊んでいて転倒したり、スポーツをしていてボールが顔に当たってしまうと、口の中のケガにもつながります。一方、マウスピース矯正は、薄くて滑らかな素材を使用しているため、装置によるケガの心配が少なく安全です。

また、ワイヤー矯正は装置が口の中に当たりつづけることで口内炎ができてしまうケースがありますが、マウスピース矯正では、口内炎のリスクも下げられます。

通院回数が少ない

ワイヤー矯正では、月に1度のワイヤー交換のための通院が必須な上、装置が外れてしまったなどのトラブルがあればその度に通院が必要となります。2年間で30回以上の通院回数になることも少なくありません。お子様のお気持ちや、親御さんの送迎のご負担が大きくなりやすいです。

一方で、マウスピース矯正では、マウスピースの交換はご自宅で行っていただけます。交換ペースや通院回数はクリニックによって違いがありますが、当院の場合、ご自宅でのマウスピース交換は週に1度、通院回数は1年に4~5回程度で終わられるお子様がほとんどです。

子供のマウスピース矯正の注意点

1日20時間以上付けなくてはならない

マウスピース矯正は、毎日20時間以上装着することが必須です。

これは、矯正で歯を動かすためには、持続的に歯に力をかけ続けることが必要なためです。ワイヤー矯正の場合、自分で取り外しができないため、24時間ずっと強制的に歯に力がかかり続けます。

一方、マウスピース矯正は取り外しができるため、意識して毎日20時間以上つけなくてはなりません。

大人の方なら、いざ治療が始まってしまえば、食事のとき以外はマウスピースを着けることがすぐに習慣になり、慣れてしまうという方がほとんどですが、お子様の場合は特に、ご本人のしっかりとした意思が必要となります。

親御さんのご判断だけで矯正を始めてしまうと、20時間着けることに耐えられず、まず治療が続かなくなってしまいます。お子様ご本人に歯並びを治したいという意思があるかどうか、じっくりと話し合ってみてください。

そして矯正を始める場合、ドクターや親御さんが声をかけ励ましながら治療を進めていくことが大切です。

かみ合わせが悪くなってしまうことがある

「マウスピース矯正は、見た目は綺麗に揃っても、かみ合わせが悪くなってしまう」と、ネット上などでよく言われています。

この理由は、マウスピース矯正は20時間以上マウスピースを歯に被せているため、1日の大半を上下の歯が直接かみ合っていない状態で治療が進むことにあります。最終的にマウスピースを外したときに、かみ合わせがおかしくなってしまうことがあるのです。

一方で、ワイヤー矯正の場合、24時間しっかりと上下の歯が直接かみ合った状態で矯正が進み、さらに月1回のワイヤー交換時に歯並びの経過を診ながら調整ができます。

そのため、治療中のかみ合わせの管理についてはマウスピース矯正よりワイヤー矯正の方が調整しやすく、優位性があると言われているのです。

ただ、この点については、クリニック次第で解決ができます。マウスピース矯正であっても、ドクターがかみ合わせの調整まで加味した治療計画をしっかりと立て、治療終了時にも細やかな調整(咬合調整)を行えば、かみ合わせの失敗が起こることはまずありません。

特にお子様の場合、歯が生え変わる途中であったり、あごのサイズや骨格も変わる成長段階であることから、たくさんの治療経験のあるドクターが、成長も見越した上で、今後のかみ合わせまで考慮した治療計画を作ることがとても重要です。信頼のおけるドクターを探しましょう。

子供のマウスピース矯正は何歳から?

子供の矯正は、一般的には、乳歯と永久歯が混在している6~12歳のお子様が対象です。ただ、適用条件は年齢ではなく歯並びの状態に基づきますので、まずは歯科医院で直接ご相談ください。

子供のマウスピース矯正の最大手である「インビザライン・ファースト」でも、適応条件は歯の生え変わりの状況によって設定されています。

お子様の歯並びの相談に行くと「矯正するなら早い方が良いので、今から始めましょう」と勧めるクリニックもあるようですが、決して早ければ早いほど良いというものではありません。

当院にもお子様の矯正相談にいらっしゃる親御さんは多いですが、歯並びを診させていただくと、それほど急ぐ必要はなかったり、そもそも治療の必要がない(至って正常な歯並びである)お子様もたくさんいらっしゃいます。

また、マウスピース矯正は、ワイヤー矯正に比べて、治療期間が短く、痛みも少ないとはいえ、お子様に負担がかかることは確かです。そのため、もしお子様ご本人が歯並びによっていじめられてしまっている、コンプレックスに感じているという場合は矯正はポジティブな解決策の一つになりますが、そうではなく、ご本人がそこまで気にしていない場合は、あえて早期に治療する必要はない、というのが私たちの考えです。

ただ、歯並びだけでなく、骨格に問題があるケース(受け口や反対咬合など)などは、早いうちに治すことでその後に生えてくる歯を正しく誘導できるため、本当に早めに矯正した方が良い場合もあります。

まずは、歯科クリニックに相談して、適切な判断ができるドクターに診てもらうことが第一歩です。

子供のマウスピース矯正にかかる期間は?

お子様の矯正治療は、乳歯と永久歯が混ざっている時期の「第1期矯正」と、永久歯がすべて生えそろってからの「第2期矯正」との2段階に分けられています。

目安として、6〜10歳のお子様は、第1期矯正・第2期矯正の両方を行うことが多く、11歳以上のお子様は、永久歯が生えそろっており第2期矯正だけを行うことが多いです。

治療期間は、マウスピース矯正の場合、第1期治療・第2期治療それぞれ半年~1年程度です。両方行った場合のトータルは1~2年程度となります。第1期と第2期の間に経過観察(永久歯が生えそろうまで)の期間が入る場合もあります。

なお、ワイヤー矯正では、トータルで約1年半~2年半程度が一般的です。症例によってはさらに期間が必要になる場合もあります。

ただ、矯正治療の期間については、いずれにしてもお子様の歯並びや成長の状況によって違ってきます。

また、マウスピース矯正、ワイヤー矯正ともに、矯正期間が終わった後に歯並びの後戻りを防ぐための保定装置(リテーナー)を着けて過ごす「保定期間」が最低2年ほど必要となります。

子供のマウスピース矯正の費用は?

お子様の矯正治療は、乳歯と永久歯が混ざっている時期の「第1期矯正」と、永久歯がすべて生えそろってからの「第2期矯正」との2段階に分けられていますが、第1期と第2期とでは、費用の相場も違ってきます。

・第1期治療(乳歯と永久歯が混ざっている時期)…10万~50万円

・第2期治療(永久歯がすべて生えそろった後)…20万~120万円

ワイヤー矯正は、第1期と第2期とで使う装置が違うことが多いため、両方の治療をした場合、治療費は合計30万~170万程度が相場です。

一方、マウスピース矯正は、第1期も第2期の両方の治療をした場合でも合計30万~120万円程度が相場となっています。

まとめ

お子様が矯正をした方が良いのか?いつから始めるのが良いのか?期間や費用はどれぐらいになるのか?などは、お子様の歯並びや成長の度合いによって様々です。当院では、カウンセリングを無料で行っておりますので、お子様の歯並びをご心配されているお父様、お母様はまずはお気軽にご相談ください。

監修歯科医師


6年連続 インビザライン ブラック・ダイヤモンド認定
医療法人社団ピュアスマイル 理事長 湊寛明

経歴

私立 広島学院高等学校卒業 国立 九州大学歯学部卒業・歯学学位取得 九州大学病院研修医 終了 埼玉県 オレンジ歯科クリニック 栃木県 丹野歯科医院 山口県 みなと歯科医院 副院長 大手矯正歯科グループ 院長 ピュアリオ歯科・矯正歯科 田町三田院 設立 医療法人社団ピュアスマイル設立、理事長就任 

ご挨拶

誰もが憧れる白くて美しい歯で、個人の魅力を最大限に引き出し、 一生涯、歯の疾患で歯を一本も失うことのない未来を創る。

歯の見た目の美しさはもちろん、人が一生涯、長期的かつ健康に機能できるものとなるように、かみ合わせも力学的に良好な治療を考え、総合的な歯科の知識と予防的な概念で治療をしていくのが本当の矯正・矯正歯科治療です。 歯科治療は医療の中でも、医師の考え方や感性・技術、医院の設備によって結果が大きく変わる業界です。 既に神経の治療がされていたり、見た目や適合の悪い大きな被せものが入っていれば話は別ですが、美しさを手に入れるためだけに必要以上に健康な歯を削り、神経を取ってまで無理やりセラミックの被せものをする必要はありません。 患者さまの望む最大の効果を合理的で正しい考え方と治療方法で結果を出すとともに、生涯歯の健康を維持しそこから全身の健康につなげていただけることが何より大切だと思っています。 患者さまのお悩みやご要望をお聞きし、最善の結果となるよう治療をご提案いたします。