マウスピース矯正の食事は装着したままでいい?注意点や外食で気を付けることを解説

マウスピース矯正中に何が食べられるか、どんな飲み物を摂るべきか気になっていませんか?そんなあなたの疑問を解消します。

本記事では、マウスピース矯正中の食事について詳しく解説し、矯正中にどのような食事をすべきなのか、また外食の際にどのように対処すべきなのかを具体的に解説します。

食事の注意点や、避けるべき飲み物など、矯正中の食生活について知りたい方は、是非最後まで読み進めてみてください。

マウスピース矯正と食事に関する基本的な知識

マウスピース矯正は、マウスピースを使って歯列を整える矯正方法です。ブレースやワイヤーを使った従来の矯正と異なり、見た目に目立つことが少なく、取り外しが可能なため生活の中での制約も少ないとされています。

しかし、その利便性の一方で、マウスピース矯正を行う際には、特に食事に関していくつか留意すべきポイントがあります。今回は、マウスピース矯正の基本的な知識と、その中でも特に食事に関する重要な情報を詳しく解説していきます。

マウスピース矯正の概要と効果

マウスピース矯正は、個々の患者さんの口腔状態に合わせて作られた透明なマウスピースを用いて歯を動かしていく矯正法です。これにより、見た目に目立つ金属製の矯正器具を付けることなく、自然な見た目を保ちながら歯並びを改善することができます。

マウスピース矯正の利点

マウスピース矯正の最大の利点は、取り外しが可能であることです。これにより、食事時や歯磨き時にはマウスピースを外すことができ、口腔衛生の管理が容易になります。また、マウスピースは透明であるため、装着していても目立つことが少ないのが特徴です。

マウスピース矯正の効果

マウスピース矯正の効果は、使用する人の歯並びや噛み合わせの状態、またマウスピースをきちんと使用しているかどうかによります。理想的な歯並びになるまでの期間も個々の状況によりますが、一般的には1年半から2年程度とされています。

マウスピース矯正中の食事の重要性

マウスピース矯正を進めていく上で、食事は非常に重要な要素となります。マウスピースが食事にどのように影響するか理解することが必要です。

食事とマウスピースの関係

マウスピースは取り外しが可能ですので、食事時にはマウスピースを外します。このため、食事の種類や食べ方が直接マウスピースに影響を及ぼすことはありません。ただし、食事後の口腔内の状況は、マウスピースを装着することに影響を及ぼします。食事後の口腔内清掃が不十分な場合、マウスピースを装着することで食べ物の残りかすが歯に付着し、虫歯の原因となり得ます。

マウスピース矯正と食事の関連性

以上のように、マウスピース矯正と食事は密接な関連性を持っています。食事はマウスピースの使用時間や口腔衛生、そして矯正の効果に直接的に影響を及ぼします。そのため、マウスピース矯正を行う際には、自身の食事習慣を見直し、適切な食事時間を確保し、食後の口腔内清掃をきちんと行うことが求められます。これらを遵守することで、マウスピース矯正を成功させることが可能となります。

マウスピース矯正中の食事は装着したままでいい?

マウスピース矯正中、食事はマウスピースを装着したままでも構わないのでしょうか?この疑問は、マウスピース矯正を考えている人や、実際に矯正を始めた人たちからよく聞かれる質問です。ここでは、食事時のマウスピースの取り扱いと、その必要性について解説します。

食事の時はマウスピースを外す

マウスピース矯正中は、基本的に食事の際にはマウスピースを外します。その理由は主に二つあります。一つは、食べ物の摂取をスムーズに行うため、もう一つは、マウスピースや歯を保護するためです。

食べ物の摂取をスムーズにする

マウスピースを装着したままでは、噛む力が通常時とは異なるため、食べ物をしっかりと噛むことが困難になる可能性があります。また、マウスピースは歯と密着する形で装着するため、食べ物がマウスピースにこびりつきやすくなります。これが原因で食事がスムーズに進まない場合があります。

マウスピースと歯を保護する

もう一つの理由は、マウスピースと歯を保護するためです。マウスピースは柔らかい素材で作られていますが、硬い食べ物を噛むと破損する可能性があります。また、食事中に破損したマウスピースを装着していると、効果的な矯正が行えなくなるだけでなく、口腔内を傷つける原因にもなります。さらに、食事の際にマウスピースを装着したままだと、食べ物の残りカスがマウスピースの間や歯の表面に付着しやすくなります。これが虫歯や歯周病の原因となる可能性もあります。

マウスピースを外す必要性

マウスピースを食事の際に外すことは、上述の通りマウスピース自体の保護と口腔衛生の保持のために重要です。そして、これらは矯正の成功に直結します。

マウスピースの効果的な使用

マウスピースは、それぞれの人に合わせて作られたものであり、優れた矯正効果を得るためには、マウスピースを正しく、また適切な状態で使用することが必要です。食事時にマウスピースを外すことで、マウスピースの清潔を保つことができ、矯正効果を最大限に発揮することが可能になります。

口腔衛生の維持

また、口腔衛生を維持することも、矯正の成功にとって大切な要素です。食事の際にマウスピースを外すことで、食後に歯磨きを行うことが可能となり、口腔内を清潔に保つことができます。これにより、虫歯や歯周病といった口腔疾患のリスクを低減できます。また、口腔内が清潔な状態であることは、マウスピースを装着した時の快適さにも寄与します。

以上の理由から、マウスピース矯正中の食事時には、マウスピースを外すことが推奨されます。

マウスピース矯正中の食事に関する注意点

マウスピース矯正中の食事には、特に注意が必要です。食べ物の選び方や飲み物の選び方、食事のタイミングなど、普段の生活の中で矯正の効果を最大限に引き出すためのコツを紹介します。

食べ物の選び方

マウスピース矯正中は、食事内容が矯正結果に影響を与える可能性があります。これは、矯正中の口腔内状況と食事が密接に関連しているからです。

食べ物の選び方

特に硬い食べ物は、噛む力が強くなるため、口腔内の圧力バランスを崩す可能性があります。このため、適度な硬さの食べ物を選ぶことがおすすめです。また、口腔内の清潔さを保つ観点からも、粘り気のある食べ物や、歯につきやすい食べ物は避けた方が良いでしょう。

飲み物の選び方とその理由

マウスピース矯正中の飲み物の選び方も大切です。特に注意が必要なのは、色素が強い飲み物や砂糖が多い飲み物です。

色素が強い飲み物の影響

色素が強い飲み物は、マウスピースの変色を招く可能性があります。コーヒーや紅茶、ワインなどは特に色素が強く、頻繁に摂取するとマウスピースが変色しやすくなります。マウスピースの変色は見た目に影響しますし、長期間にわたる変色はマウスピースの劣化を早める可能性もあります。

砂糖が多い飲み物の影響

砂糖が多い飲み物は虫歯のリスクを高めます。マウスピースを装着していると、飲み物の砂糖が歯とマウスピースの間に残りやすくなります。これが虫歯の原因となります。したがって、矯正中は砂糖の少ない飲み物を選ぶことが推奨されます。

矯正効果を最大限に引き出すための食事のコツ

食事を通じて矯正効果を最大限に引き出すには、以下のようなコツがあります。

マウスピースの清掃

食事後はマウスピースの清掃と口腔内の清掃を忘れずに行うことが重要です。これにより、食べ残しや菌の繁殖を防ぎ、マウスピース矯正の効果を妨げる要素を排除します。

バランスの良い食事

バランスの良い食事を心がけることも大切です。栄養バランスが良いと、歯や歯肉の健康が保たれ、矯正治療がスムーズに進行します。

咀嚼を意識する

食事の際には、咀嚼をしっかりと行うことがおすすめです。咀嚼は口腔筋を鍛え、矯正治療をサポートします。また、咀嚼を通じて唾液が分泌されると、口腔内が自然に清潔に保たれます。

これらの食事の注意点を心がけることで、マウスピース矯正中でも健康を維持し、矯正治療の効果を最大限に引き出すことが可能となります。

マウスピース矯正中の飲み物について気を付けること

飲み物は、マウスピース矯正中の日々の生活に大きな影響を与えます。特に色素が強い飲み物や、砂糖を多く含む飲み物はマウスピース矯正に不都合をもたらす可能性があります。ここでは、飲み物がマウスピース矯正に及ぼす色素の影響、おすすめの飲み物と避けるべき飲み物、そして飲み物の摂取方法について詳しく解説します。

飲み物からの色素の影響

色素が強い飲み物を摂取すると、マウスピースが変色する可能性があります。これは、マウスピースが透明な材質で作られているため、色素が付着しやすい性質を持っているからです。

飲み物の色素とマウスピースの変色

コーヒー、紅茶、ワインなどの色素が強い飲み物は、マウスピース矯正中には特に避けるべきです。これらの飲み物を摂取すると、マウスピースが黄ばみやすくなり、目立つようになる可能性があります。

色素の取り扱い方

マウスピース矯正中でもこれらの飲み物を摂取したい場合は、飲む前後でマウスピースを外すことを推奨します。また、飲み物を摂取した後は、必ず口をすすぐか、歯を磨いてからマウスピースを装着するようにしましょう。

おすすめの飲み物と避けた方が良い飲み物

マウスピース矯正中は、飲み物の選択も重要な要素となります。ここでは、おすすめの飲み物と、避けるべき飲み物について紹介します。

おすすめの飲み物

おすすめの飲み物は、水や無糖のお茶など、色素や砂糖が含まれていない飲み物です。これらはマウスピースに色素がつきにくく、矯正の妨げにならないため、無難な選択と言えます。

避けた方が良い飲み物

避けた方が良い飲み物は、前述した色素が強い飲み物と、砂糖が多く含まれている飲み物です。これらはマウスピースを汚したり、口腔内の環境を悪化させる可能性があるため、注意が必要です。

飲み物の摂取方法とその理由

飲み物の摂取方法もまた、マウスピース矯正に影響を及ぼします。正しい飲み物の摂取方法を知っておくことで、矯正効果を最大限に高めることができます。

飲み物の摂取タイミング

基本的に、マウスピース矯正中は飲み物を摂取する際にもマウスピースを外すことを推奨します。ただし、水や無糖のお茶など色素や砂糖の含まれていない飲み物に関しては、マウスピースを装着したままで飲むことも可能です。

飲み物摂取後のケア

飲み物を摂取した後は、必ず口をすすいだり、歯を磨いたりしてからマウスピースを装着しましょう。特に砂糖を含む飲み物を摂取した後は、口腔内を清潔に保つためにも適切なケアが必要です。

以上のように、マウスピース矯正中の飲み物に関する注意点は多いですが、これらを守ることで矯正効果を最大限に高めることが可能です。飲み物選びや摂取方法に気をつけ、健康的な口腔環境を保ちましょう。

マウスピース矯正中の食事(外食)で気を付けること

外食時のマウスピース矯正には特別な配慮が必要です。一般的な食事とは異なり、外出先では環境や選択肢が限定されることがあります。ここでは、外食時のマウスピース管理方法、適切な食事の選び方、そして外食がマウスピース矯正にどのような影響を与えるのかについて詳しく解説します。

外食時のマウスピース管理

マウスピース矯正中に外食をする際は、マウスピースの管理が重要です。適切な管理を行わないと、マウスピースを失くしたり、汚れたり、破損したりする可能性があります。

マウスピースケースの活用

外出時は常にマウスピースケースを持ち歩きましょう。食事時にはマウスピースを外す必要がありますが、その際には必ずケースに保管してください。これにより、マウスピースが汚れたり、無くなったりするリスクを減らすことができます。

手洗いの重要性

また、食事前後の手洗いも忘れないようにしましょう。特に外出先では、手が汚れている可能性が高いため、マウスピースを触る前にはしっかりと手を洗うことが必要です。

外食時に適した食事の選び方

外食時には、自宅での食事と同じく、食べ物の選び方が重要です。ただし、外食では選べるメニューが限られている場合が多いので、その中から最も適した食事を選ぶコツを覚えておきましょう。

硬すぎる食べ物を避ける

外食時には特に、硬すぎる食べ物は避けましょう。噛む力が強くなるため、口腔内の圧力バランスを崩す可能性があります。また、硬い食べ物はマウスピースに損傷を与える可能性もあります。

色素や砂糖の多い飲み物を避ける

飲み物も同様に注意が必要です。特に色素が強い飲み物や砂糖が多い飲み物はマウスピース矯正に影響を与える可能性があるため、避けた方が良いでしょう。

マウスピース矯正中の食事についてのまとめ

これまでに説明したように、マウスピース矯正と食事は密接な関係があります。矯正を成功させるためには、適切な食事の選び方、飲み物の摂取方法、そしてマウスピースの管理が不可欠です。ここでは、これまでに紹介した内容をまとめて再確認します。

マウスピース矯正と食事の関連性

マウスピース矯正は、歯並びを整えるための方法の一つですが、その過程で日常の食事が大きな影響を持つことは間違いありません。食べ物の種類や飲み物の選び方、食事のタイミングなどがマウスピースの状態や口腔内の衛生状態に影響を与えます。また、矯正中は特に口腔内の環境を清潔に保つことが重要で、食後のケアも欠かせません。

食事で気をつけるべきポイント

食事における注意点としては、まず食べ物の選び方があります。硬い食べ物や粘着性の強い食べ物は避け、柔らかく、口腔内に残りにくい食べ物を選ぶことが推奨されます。また、飲み物についても色素の強いものや砂糖を多く含むものは避け、水や無糖のお茶などを選ぶことが望ましいです。さらに、食事の際には必ずマウスピースを外し、食後は適切な口腔ケアを行うことが重要です。

マウスピース矯正中の食事に対するQ&A

Q: マウスピース矯正中は何を食べても大丈夫ですか?

A: 基本的には、硬い食べ物や粘着性の強い食べ物は避けるようにしましょう。これらの食べ物はマウスピースを痛めたり、口腔内の衛生状態を悪化させる可能性があります。

Q: マウスピースを装着したまま飲み物を摂取してもいいですか?

A: 色素や砂糖の含まれていない飲み物であれば、マウスピースを装着したままで飲むことも可能です。ただし、色素の強い飲み物や砂糖を含む飲み物を摂取する際には、マウスピースを外すことが推奨されます。

以上がマウスピース矯正中の食事についてのまとめです。これらのポイントを守りつつ、自分の矯正状況に合わせて適切な食事選択を行うことで、マウスピース矯正を成功させることが可能となります。

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監修歯科医師

インビザライン ブラックダイヤモンドドクター インビザライン・ジャパン株式会社(旧アライン・テクノロジー社)認定 医療法人社団ピュアスマイル 理事長

湊 寛明

私立 広島学院高等学校卒業 国立 九州大学歯学部卒業・歯学学位取得 九州大学病院研修医 終了 埼玉県 オレンジ歯科クリニック 栃木県 丹野歯科医院 山口県 みなと歯科医院 副院長 大手矯正歯科グループ 院長 ピュアリオ歯科・矯正歯科 田町三田院 設立 医療法人社団ピュアスマイル設立、理事長就任 

ご挨拶

誰もが憧れる白くて美しい歯で、個人の魅力を最大限に引き出し、 一生涯、歯の疾患で歯を一本も失うことのない未来を創る。

歯の見た目の美しさはもちろん、人が一生涯、長期的かつ健康に機能できるものとなるように、かみ合わせも力学的に良好な治療を考え、総合的な歯科の知識と予防的な概念で治療をしていくのが本当の矯正・矯正歯科治療です。 歯科治療は医療の中でも、医師の考え方や感性・技術、医院の設備によって結果が大きく変わる業界です。 既に神経の治療がされていたり、見た目や適合の悪い大きな被せものが入っていれば話は別ですが、美しさを手に入れるためだけに必要以上に健康な歯を削り、神経を取ってまで無理やりセラミックの被せものをする必要はありません。 患者さまの望む最大の効果を合理的で正しい考え方と治療方法で結果を出すとともに、生涯歯の健康を維持しそこから全身の健康につなげていただけることが何より大切だと思っています。 患者さまのお悩みやご要望をお聞きし、最善の結果となるよう治療をご提案いたします。

医療法人社団ピュアスマイル 理事長 湊 寛明