上顎前突 (出っ歯)とは?横から見て口が飛び出ていないようにするには

こんにちは。東京都港区にあるピュアリオ歯科・矯正歯科のスタッフです。

出っ歯を治したいと思っていても、「どんな治し方があるのはわからない」「高そう」とあきらめていませんか?

口元は、人の印象を大きく左右する重要な部分です。しかも出っ歯の症状によっては、健康上のいろんな問題を引き起こす可能性があります。

本記事では、出っ歯(上顎前突)のデメリットや治す方法について解説します。

1. 上顎前突(出っ歯)とは

一般的に出っ歯といわれる上顎前突(じょうがくぜんとつ)は、奥歯でかんだ時に、上の前歯が前方に出ている状態のことです。

「唇が閉じれない」「唇を閉じた時にあごの先端に梅干しのようなシワができる」といった特徴があります。

2. 上顎前突(出っ歯)のデメリットとは

ここでは、上顎前突(出っ歯)のデメリットについて解説します。

2-1. 外見面でのデメリット

2-1-1. 見た目の印象

上顎前突は、口元が突出して見えます。そのため横顔のバランスが崩れやすく、他人から「口元が出ている」「顔が長い」といった印象を持たれることがあります。

2-1-2. コンプレックスにつながる可能性

口元が出ていることで、見た目にコンプレックスが生まれ、自分に自信が持てなくなる可能性があります。特に多感な思春期などにおいては、人間関係において心理的な負担が大きくなりがちです。若年層の方には、歯並びが理由で学校生活に影響が出ることも考えられます。

2-2. 機能面でのデメリット

2-2-1. 発音が不明瞭になる

前歯が突出していると、発音が通常と異なることがあります。特に「サ行」や「タ行」の発音が不明瞭になる傾向があります。人前でスピーチをしたり、お客さんの前でプレゼンすることが多い方は気にされる方もいるでしょう。

2-2-2. 食べ物をしっかりかみにくい

上顎前突は噛み合わせが悪いため、食べ物を十分に噛み砕くのが難しくなることがあります。結果として、胃腸への負担が増えたり、消化不良を引き起こすリスクもあります。

2-2-3. 口呼吸になりやすい

上顎前突は口元が開きやすく、無意識に口呼吸をする傾向があります。口呼吸をすると口腔内が乾燥しやすくなり、虫歯や歯周病、口臭の原因になる可能性が高くなります。

2-3. 口腔衛生面でのデメリット

2-3-1. 虫歯・歯周病リスクが高まる

上顎前突の歯は磨くことが難しい場所が多く、歯と歯のすき間や歯茎に汚れが溜まりやすくなります。そのため、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。

2-3-2. 歯への負担が大きい

前歯に負担がかかりやすく、強い力がかかることで歯が欠けたり、摩耗が進行しやすくなります。また、歯ぎしりや食いしばりによる痛みが生じることもあります。

2-4. 健康リスクの増加

2-4-1. 顎関節症のリスク

上下の歯のかみ合わせが悪い状態が続くと、顎関節に負担がかかり、顎関節症に発展する可能性があります。顎関節症になると、口を開けるときに痛みが生じたり、開閉がスムーズにできなくなるなどの症状が現れることがあります。

2-4-2. 消化器系への影響

噛み合わせが悪いため、十分に噛み砕かずに飲み込むことが増え、消化器官へ負担がかかります。

3. 上顎前突の原因とは

3-1. 遺伝的な原因

遺伝の影響で、上あごの骨が成長しすぎるということがあります。また下あごが十分に成長しないという理由で、上下のあごのバランスが崩れた場合、上顎前突になりやすくなります。

それ以外にも、歯が大きくあごの骨に対して歯が生えるスペースが足りなかったり、遺伝の影響で歯の生える位置が決まったりするケースもあります。

3-2. 指しゃぶりやおしゃぶりなどの癖の影響

幼少期に指しゃぶりやおしゃぶりをしている期間が長かった場合、前歯が前に出やすく、上顎前突になる可能性があります。

また舌で前歯を押す癖や、爪をかむ癖も、上顎前突になりやすい原因です。

3-3. 口呼吸

口呼吸になる原因は、様々なものがあります。例えば上あごの成長不足や鼻炎、アデノイドの肥大などで鼻呼吸がしづらくなり、口呼吸になってしまいます。

そうすると、口呼吸に合わせたあごや歯の位置が徐々に形成されていきます。その結果、上顎前突になる可能性があります。

4. 上顎前突の治療法について

4-1. 顎顔面矯正

顎顔面矯正(がくがんめんきょうせい)とは、主にあごや顔面の骨格、歯並びの異常を改善するための治療法です。

一般的に、7~10歳頃に開始されます。この時期は乳歯から永久歯への生え替わりが進行し、成長に合わせて矯正することで、骨の成長や歯の動きが柔軟に対応できるという利点があります。

顎顔面矯正は歯科矯正と似ていますが、歯の位置だけでなく、あごや顔の骨格全体に焦点を当てた矯正で、外科的な手術を伴うことが多いのが大きな特徴です。例えば矯正だけでは解決できない重度の顎変形や顔面の非対称など、顔面全体の審美性や機能を改善することができます。

それ以外の顎顔面矯正の適応ケースとしては、「上下顎の位置異常」や「開咬(かいこう)」、「咬み合わせの異常」などがあります。

また顎顔面矯正の治療法としては、ブラケットやマウスピースなどの「歯科矯正」とあごの形状を根本的に変える骨切り術を行う「外科矯正(手術)」があります。

4-2. ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、成人になってからの矯正治療法です。幅広い症例に対応できるのが、大きな特徴です。

ブラケットという器具を歯の一つ一つに貼り付け、ワイヤーで引っ張ることで、歯を移動させます。現在は目立たない白いブラケットや、白いワイヤーもあります。また歯の裏側(舌側)に貼ることで、矯正してることが外から見てわからないタイプもあります。

ただし重度の上顎前突の場合、抜歯をする必要があるケースもあります。

4-3. インビザラインなどのマウスピース矯正

軽度の上顎前突に適しているのが、インビザラインなどのマウスピース矯正です。ほぼ透明のアライナー(マウスピース)によって少しずつ歯を動かしていきます。

治療のステージごとに矯正力がかかるマウスピースを取り替えながら装着し、歯並びを綺麗に揃えます。患者さんの「軽度」「中度」「重度」の状態に合わせた装置があります。

ただしインビザラインで治しきれない上顎前突の場合は、ワイヤー矯正、もしくはインビザラインとワイヤー矯正を併用する方法を適用することもあります。

本サイトでは、『上顎前突 (出っ歯)とは?横から見て口が飛び出ていないようにするには』『大人の出っ歯(上顎前突)の矯正費用とは?治療費のポイントを解説します』でも詳しく解説しています。ぜひ、参照ください。

4. 20代女性の症例パターンについて

ここでは、実際の上顎前突の20代女性の症例をご紹介します。女性は顔の輪郭やEライン(鼻先から顎先を結んだライン)に対する美意識が高いため、審美的な改善を望む患者さんが多いのが特徴です。

4-1. 親知らずを抜歯する

前歯を収めるスペースを作るために、親知らずを抜歯するケースがあります。また平行して歯のエナメル質を削ることで歯の幅を縮小し、スペースを確保します。

ただしリスクとしては、矯正に伴った痛みや違和感を感じる場合があります。また後戻りを防止するために、保定装置を装着する必要があります。

4-2. インビザラインによる上顎前突治療

軽度の上顎前突の場合、インビザラインによるマウスピース矯正で歯並びを改善することができます。また第二小臼歯などの抜歯を平行して行うこともあります。

非抜歯治療の場合、インビザラインで奥歯を後方に移動させる臼歯遠心移動という治療法があります。患者さんの状態を把握した上で作成する精度の高い治療計画に沿って行うことで、理想の歯並びとかみ合わせを手に入れることができます。

4-3. 第二小臼歯を抜歯する

口を開けると大きく引っかかる感じがあるような重度の上顎前突の場合、歯が生えている顎骨の大きさが小さいディスクレパンシーが原因の可能性があります。

こういった場合、第二小臼歯を抜歯し、平行して矯正治療を行う場合があります。

5. まとめ

出っ歯といわれる上顎前突の症状は、見た目に影響することが多く、笑顔や横顔にコンプレックスを感じる方が多くいらっしゃいます。

特に20代の女性は顔の輪郭やEラインへの美意識が高く、来院の理由の9割は「横から見て口が飛び出ていないようにしたい」という理由です。

ピュアリオ歯科・矯正歯科は、世界的ブランドのインビザラインによるマウスピース矯正治療を提供しています。累計症例は2,300件以上あり、6年連続ダイヤモンドドクターに認定されています。

もし出っ歯に悩まれて治療に躊躇されているのであれば、お気軽にご相談ください。

LINE通話やZoomによる無料オンラインカウンセリングを実施していますので、ご活用ください。

監修歯科医師

インビザライン ブラックダイヤモンドドクター インビザライン・ジャパン株式会社(旧アライン・テクノロジー社)認定 医療法人社団ピュアスマイル 理事長

湊 寛明

私立 広島学院高等学校卒業 国立 九州大学歯学部卒業・歯学学位取得 九州大学病院研修医 終了 埼玉県 オレンジ歯科クリニック 栃木県 丹野歯科医院 山口県 みなと歯科医院 副院長 大手矯正歯科グループ 院長 ピュアリオ歯科・矯正歯科 田町三田院 設立 医療法人社団ピュアスマイル設立、理事長就任 

ご挨拶

誰もが憧れる白くて美しい歯で、個人の魅力を最大限に引き出し、 一生涯、歯の疾患で歯を一本も失うことのない未来を創る。

歯の見た目の美しさはもちろん、人が一生涯、長期的かつ健康に機能できるものとなるように、かみ合わせも力学的に良好な治療を考え、総合的な歯科の知識と予防的な概念で治療をしていくのが本当の矯正・矯正歯科治療です。 歯科治療は医療の中でも、医師の考え方や感性・技術、医院の設備によって結果が大きく変わる業界です。 既に神経の治療がされていたり、見た目や適合の悪い大きな被せものが入っていれば話は別ですが、美しさを手に入れるためだけに必要以上に健康な歯を削り、神経を取ってまで無理やりセラミックの被せものをする必要はありません。 患者さまの望む最大の効果を合理的で正しい考え方と治療方法で結果を出すとともに、生涯歯の健康を維持しそこから全身の健康につなげていただけることが何より大切だと思っています。 患者さまのお悩みやご要望をお聞きし、最善の結果となるよう治療をご提案いたします。

医療法人社団ピュアスマイル 理事長 湊 寛明