インビザラインとワイヤー矯正はどっちがいい?おすすめは?費用・仕上がり・期間の違いやメリット・デメリットを比較

ピュアリオ歯科・矯正歯科 理事長の湊です。

歯列矯正を考えている方の中には、インビザライン(マウスピース矯正)とワイヤー矯正、どっちを選ぶべきか迷っているかもしれません。これら二つの矯正方法には一長一短があり、それぞれの特性や費用、矯正期間などを考慮することが重要です。

本記事では、インビザラインとワイヤー矯正の違いを比較し、メリット・デメリットの解説から、費用や矯正期間の比較、そして仕上がりの差などを掘り下げていきます。

あなたが最適な歯列矯正方法を選び、素敵な笑顔を手に入れる一助になれば幸いです。

インビザライン(マウスピース矯正)とワイヤー矯正、どっちがいい?メリット・デメリットは?

インビザラインとワイヤー矯正の特性

インビザラインとワイヤー矯正は、歯列矯正のための二つの主要な治療法ですが、それぞれに異なる特性があります。患者様がどちらを選ぶべきかを判断するためには、それぞれの特性を理解することが重要です。

インビザラインの特性

インビザラインは、透明なプラスチック製のマウスピースを使用して歯列を調整します。この治療法の最大のメリットは、外見に影響を与えずに矯正ができることです。

また、マウスピースは取り外し可能なため、食事や歯磨きがしやすく、普段の生活に適応しやすいという利点があります。また、マウスピースは定期的に交換されるため、矯正の進捗に合わせて治療が進められます。

一方で、骨格的な問題がある場合、骨の手術を伴う外科的矯正と合わせて歯列矯正ではインビザラインが適さないことがあります。その理由はマウスピース矯正では、かみ合わせを適切に矯正するためには多くの経験や技術が必要となってくるからです。

治療が不可能という訳ではありません。十分な知識や技術があれば可能です。最近では難易度の高い歯列不正であってもインビザラインで治療が可能であることが多くの症例で証明されています

マウスピース矯正は最新の治療法であるため、未だに十分な経験値や技術をもって対応できる歯科医師が少ないのが現状です。

残念ながらネット上でインビザラインがうまくいかなかった事例をよく見かけるのはそのことが理由です。本当のインビザラインのデメリットは、患者様から十分な経験や技術をもった歯科医師を見分けることが困難なことにあります。

外科的矯正と合わせた当院のインビザライン治療

外科的矯正と合わせた当院のインビザライン治療 治療開始前
治療開始前の写真
治療後の写真

当院では、このようなかみ合わせの難しい、難易度の高い症例でも短期間で問題なくインビザラインで治療が可能です。

このような当院の技術が評価され、インビザライン社から依頼で、歯科医師を対象に”いかにインビザライン治療を成功させるのか”というテーマのセミナーや講演を定期的に行っております。

外科手術を伴う矯正治療というのは、インビザラインであろうとワイヤー矯正であろうとかみ合わせを作る最も難易度の高い矯正症例のひとつで本来期間も費用も大きくかかるものですが、上記の症例において当院では見た目はもちろん、かみ合わせも含め最短の期間(術前矯正4ヶ月3週、術後矯正3ヶ月3週)で治療が完了し、費用も当院のプロプラン115万(税込)で行いました。

ピュアリオ歯科・矯正歯科では、治療にかかるすべての料金を提示してます。

ワイヤー矯正の特性

ワイヤー矯正は、金属製のブラケットとワイヤーを使用して歯列を動かす従来の治療法です。長い歴史のある治療法で多くの歯科医師が実践している矯正方法となり、矯正専門医の歯科医師であれば、あなたがお困りの歯並びに対して治療経験豊富である確率が高いです。

ただブラケットやワイヤーが目立つため、外見への影響が避けられません。特に大人の場合は、見た目を気にすることがあるかもしれません。また、ブラケットが突出しているため、口腔内のケアがより丁寧に行う必要があります。

どちらを選ぶべきか?

インビザライン(マウスピース矯正)とワイヤー矯正のどちらを選ぶかは、個々人のニーズや状況によって異なります。以下は、選択の際のポイントです。

1. 外見への影響

インビザラインは透明なマウスピースを使用するため、見た目があまり影響されません。一方、ワイヤー矯正は金属製のブラケットが目立つことがあります。

3. 取り外しの利便性

インビザラインは取り外し可能なマウスピースを使用するため、食事や歯磨きの際に取り外すことができます。一方、ワイヤー矯正はブラケットが固定されているため、取り外すことはできません。

4. 治療期間および通院回数

インビザラインの場合、十分な経験を積んでいる歯科医師が最適な治療計画を組んだ場合には、多くの症例でワイヤー矯正と比較して大幅に治療期間を短縮することが可能です。(逆に未熟な歯科医師がインビザライン社のオートメーションを頼りに治療計画を行った場合、想定を超えた何倍もの治療期間を必要とすることになり負担は非常に大きいものとなります)

当院(ピュアリオ歯科・矯正歯科)では、大半の症例で治療期間は4か月~1年半程度で一年間の通院回数も3回程度でほとんど急患もありません。

一方、同じような症例でワイヤー矯正を行った場合、治療期間は1年~3、4年程度必要となり、通院回数もブラケットやワイヤーは外れるなど急患が頻発する治療となるので、月に最低1回~3回程度必要となり1年間でみると最低20回以上の通院回数を必要とする場合すらあります。

5. 治療費

治療費用はインビザラインとワイヤー矯正、クリニックによって異なります。最近では低価格を売りにした矯正も増えていますが注意が必要です。低価格矯正をご検討されている方は、まずこちらの記事をご覧ください。

インビザラインもワイヤー矯正治療費はクリニックによって様々ですが、症例によっては100万かかることも珍しくありません。ただインビザラインとワイヤーの価格の体系には大きな違いがあることが多く、一般的にマウスピース矯正は最初に治療費を支払った後、毎月の調整費等がかからないクリニックが多い傾向にあります。

一方ワイヤー矯正は、毎月のワイヤー調整等でマンパワーやチェアタイムが必要でクリニック側の負担が比較的大きいので、多くのクリニックで毎月の調整費が発生することが多いです。加えてワイヤー矯正を行っている期間は口腔清掃が難しくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まり歯石もたまりやすいため頻繁にクリーニング費用や虫歯治療費が必要になってくるケースもあります。

それぞれの矯正法のおすすめポインまとめ

インビザラインのおすすめポイント

1. 目立たない外見:
インビザラインは透明なマウスピースを使用するため、ブラケットやワイヤーが目立つことなく、外見を気にする方に適しています。

2. 取り外し可能:
マウスピースは取り外し可能で、食事や歯磨きの際に簡単に外すことができます。日常生活において、自由な食事やケアが可能です。

3. 快適な装着感:
カスタムメイドのマウスピースは、ワイヤー矯正のような痛みや違和感が少なく歯にぴったりと合うため、装着感がよく快適に矯正を受けられます。

4. 歯磨きしやすい:
マウスピースを外すことで、歯磨きがしやすく、口腔内のケアに支障がありません。

5.通院回数が少ない

ワイヤー矯正のおすすめポイント

1.マウスピース矯正と違い取り外しができない為、ご自身の意思と関係なく矯正治療が進みやすい。(但しご自身でゴム掛け等の補助装置を装着しないといけない為、結局患者様ご自身の努力に依存します

2. 毎月1回~2回ワイヤーを交換しなければならないため、違和感を感じればすぐに歯科医師に相談が可能です。(最近ではトータルフィーのクリニックもありますが、そうでない場合は通院のたびに往復の時間、交通費、調整費用などの負担が生じます

おすすめポイントを考慮する際には、自身の歯の状態、治療目標、外見への影響、治療期間、予算などを考慮し、歯科医師との相談を重ねることが大切です。適切な矯正法を選ぶことで、効果的で満足のいく歯列矯正治療を受けることができるでしょう。

インビザラインとワイヤー矯正の費用の違いを比較

インビザラインの費用

インビザライン(マウスピース矯正)の費用は、治療の内容や個人の歯列の状態によって異なります。一般的に、以下の要素が費用に影響を及ぼすことがあります。

1. 歯列の複雑さ

歯列の不正の程度が治療費に大きく影響します。軽度の不正であれば、比較的短期間の治療で済む場合がありますが、複雑な不正の場合はより多くのマウスピースが必要になり、治療期間が長くなるため費用も高くなる傾向があります。

2. 矯正期間

治療期間が長いほど、マウスピースの製作や調整の回数が増えるため、治療全体の費用が高くなることがあります。個人の歯列の状態によっては、短期間の治療で済む場合もありますので、歯科医師の診断が重要です。

3. マウスピースの数

インビザラインの治療では、一般的に途中でマウスピースを交換して治療を進めることがあります。治療期間に応じて複数のマウスピースが必要になるため、その数も費用に影響を及ぼす要素となります。

ワイヤー矯正の全体的な費用

ワイヤー矯正は、金属製のブラケットとワイヤーを使用した伝統的な歯列矯正治療です。治療の内容や個人の歯の状態によって費用は異なりますが、一般的に以下の要素が費用に影響を及ぼします。

1. 歯列の複雑さ

歯列の不正の程度が治療費に大きく影響します。軽度の不正であれば、短期間の治療で済むことがありますが、歯の配置が複雑な場合はより多くの調整と時間が必要になり、治療費用が高くなる傾向があります。

2. 治療期間

治療期間も治療費用に影響を与えます。治療期間が長いほど、ブラケットの調整やワイヤーの交換などが頻繁に行われるため、全体的な治療費用が増加することがあります。

3. ブラケットの種類

金属製のブラケット以外にも、セラミック製や裏側に装着するタイプのブラケットなど、数種類のブラケットがあります。より美しい外見を求める方は、セラミック製のブラケットを選択することがありますが、これらの特殊なブラケットは一般的な金属製よりも費用が高くなる場合があります。

インビザライン、ワイヤー矯正共に、難易度に応じ治療費の幅は30万円~120万円程度となり、矯正本体価格に大きな差はありません。

但しトータルフィーでないクリニックの場合、矯正本体価格以外に定期通院の度に調整費が発生する場合があります。矯正本体価格以外にかかる費用については各クリニックにお問い合わせておく必要があります。思いのほか継続的に費用が掛かる場合はありますのでご注意ください。

インビザラインとワイヤー矯正の仕上がりの特徴

インビザラインとワイヤー矯正では歯科医師にもよりますが、治療のゴールが異なることが多いです。

インビザライン(マウスピース矯正)は、最新の3DシミュレーションソフトでIPRや遠心移動など、0.1ミリ単位で設計ができるため、患者様の気になる箇所を選択的に動かすことが可能となります。

一方、ワイヤー矯正では歯全体にブラケットをつけてワイヤーを通さないといけないため、アナログでの設計となり0.1ミリ単位での設計は困難です。ガタガタが強い場合や、出っ歯の場合には必然的に抜歯をする計画が用いられ、治療のゴールは画一的になりがちです。

インビザラインとワイヤー矯正の期間の違いを比較

インビザライン(マウスピース矯正)は、患者様の主訴に合わせたオーダーメイドの設計が可能なため期間を大幅に短縮することも歯科医師の技術によっては可能です。

一方、ワイヤー矯正はごく軽度の症例を除き、前述の通り画一的なアプローチとなるため、患者様のお悩みにフィットした設計ができるインビザラインと比較し治療期間は大幅に長くなります。

インビザラインとワイヤー矯正どっちにするか迷った場合の情報まとめ

十分な知識や技術を持ったドクターによるインビザライン治療であれば、最新治療の特性をフルに生かすことができ、き患者様のお悩みにフォーカスした矯正治療を短期間かつ低価格で通院の煩わしさも年数回で済みます。

一方、十分な知識を持たない歯科医師であった場合には、まったく逆の結果が生じることになる為、その点が一番の患者様のデメリットもなり得ます。これはワイヤー矯正でも同様のことがいえるでしょう。

もしあなたがインビザラインとワイヤー矯正どちらがよいのか悩んでいたのでしたら、インビザライン、ワイヤー矯正それぞれの矯正装置の特性やメリット、デメリットはご理解いただけたと思いますが、結局のところ一番大切なことは治療を行うドクターの知識や経験、技術となりますので、各専門クリニックのカウンセリングを受けてみることをお勧めいたします。

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監修歯科医師


6年連続 インビザライン ブラック・ダイヤモンド認定
医療法人社団ピュアスマイル 理事長 湊寛明

経歴

私立 広島学院高等学校卒業 国立 九州大学歯学部卒業・歯学学位取得 九州大学病院研修医 終了 埼玉県 オレンジ歯科クリニック 栃木県 丹野歯科医院 山口県 みなと歯科医院 副院長 大手矯正歯科グループ 院長 ピュアリオ歯科・矯正歯科 田町三田院 設立 医療法人社団ピュアスマイル設立、理事長就任 

ご挨拶

誰もが憧れる白くて美しい歯で、個人の魅力を最大限に引き出し、 一生涯、歯の疾患で歯を一本も失うことのない未来を創る。

歯の見た目の美しさはもちろん、人が一生涯、長期的かつ健康に機能できるものとなるように、かみ合わせも力学的に良好な治療を考え、総合的な歯科の知識と予防的な概念で治療をしていくのが本当の矯正・矯正歯科治療です。 歯科治療は医療の中でも、医師の考え方や感性・技術、医院の設備によって結果が大きく変わる業界です。 既に神経の治療がされていたり、見た目や適合の悪い大きな被せものが入っていれば話は別ですが、美しさを手に入れるためだけに必要以上に健康な歯を削り、神経を取ってまで無理やりセラミックの被せものをする必要はありません。 患者さまの望む最大の効果を合理的で正しい考え方と治療方法で結果を出すとともに、生涯歯の健康を維持しそこから全身の健康につなげていただけることが何より大切だと思っています。 患者さまのお悩みやご要望をお聞きし、最善の結果となるよう治療をご提案いたします。