「口元を引っ込めたいけど、健康な歯は抜きたくない」
矯正を検討される方の多くが、そんな葛藤を抱えています。
かつては「出っ歯や口ゴボを引っ込めるには抜歯しかない」と考えられていました。しかし今、矯正治療の世界は大きく変わりつつあります。
この記事では、抜歯に頼らずに美しい口元を実現する最新の矯正アプローチについて、マウスピース矯正専門医がわかりやすくご紹介します。
この記事でわかること
「抜歯しないと口元は引っ込まない」は時代遅れ?

以前の矯正治療では、歯並びを整えるためには「抜歯」が常識とされてきました。特に「口元を引っ込めたい」という希望を持つ患者さんに対しては、第一小臼歯を上下左右で4本抜歯するケースが多く見られました。

ですが、それはあくまで過去の話です。
現在では、マウスピース矯正の真価を発揮できる治療計画を立てられるドクターにおとっては、抜歯をせずとも「口元を引っ込める」ことが可能になってきています。
なぜ、従来は抜歯が前提とされてきたのか?

歯並びを整えるには「歯が動くスペース」が必要です。
従来はそのスペースを確保するために健康な歯を抜いていました。しかし、これは本来不要な犠牲である場合も多く、以下のような副作用も見られました:
- 顔がこけたように見える
- 唇が薄くなり、老けた印象に
- 口が閉じづらくなり、乾燥しやすくなる
- 発音がしにくくなる
今では、抜歯以外の方法でスペースを作り、自然な横顔と美しいEラインをつくることが可能です。

実際に、非抜歯で矯正できる人はどれくらいいるのか?

マウスピース矯正の真価を発揮できる治療計画を立てられるドクターであれば、抜歯しなくても矯正が可能なケースは想像以上に多いのです。
実際に当院では、95%以上の患者様が抜歯なしで矯正治療を完了しています。

しかも、単に歯を並べるだけでなく、
- 横顔の美しさ
- 唇の厚み
- 笑った時のバランス
まで含めて、トータルに整えることができています。
歯の移動スペースを作る4つの方法

1. 抜歯(あくまで歯を引っ込める方法論の1つにしか過ぎません)
まず大前提として、すべての抜歯が悪いわけではありません。歯や顎のバランスによっては、抜歯が必要な症例もあります。
ただし、診断が甘いまま抜歯に進んでしまうことで、前述のような後悔につながることも少なくありません。大切なのは「抜歯が本当に必要かどうか」を見極めることです。
多くの場合、抜歯したスペースは前歯を引っ込めるためのスペースに利用できるわけではなく、適切なコントロールがなければむしろ半分近くのスペースが無駄になってしまいます。
後ろの歯がそのスペースに倒れてきたりすることで、奥歯のかみ合わせが悪くなってしまう原因ともなりえます。
人間の臼歯は、親知らずを除くと第一小臼歯、第二小臼歯の4つしか噛み合う領域がありません。
その4つしかない健康な咬合領域を矯正のために失ってしまうということは人生100年時代の長いスパンが考えたときに不幸にして他の別の領域を失ったらどうでしょうか。
安易に失ってよい健康な歯など存在しません。そして実際に日本人は60代以降に多くの方が臼歯を失っています。
2. IPR(歯の表面をわずかに削る処置)
歯と歯の間を0.1mm単位で削合することで数ミリ単位のスペースを確保できる方法です。エナメル質の範囲内で行われるため、健康上のリスクはありません。
これにより、「歯は削るけれど抜かずに済む」という、身体への負担が少ない治療が可能になります。
3. 奥歯の遠心移動
マウスピース矯正ならではの利点が、奥歯をさらに奥へ動かす(遠心移動)というアプローチです。
従来のワイヤー矯正では難しかったこの方法も、3Dシミュレーションと精密アライナーを用いることで安全かつ計画的に歯を移動できます。
これにより、前歯を自然な位置まで下げることが可能になります。
4. 歯列の拡大
アーチを左右方向に広げて歯が自然に並ぶスペースを増やす方法です。これもマウスピース矯正の進化により0.1mm単位でコントロールしながら安全に拡大できるようになっています。
特に、顎が小さい方や叢生(がたがた)がある方に有効です。
なぜ多くのクリニックでは抜歯が前提になってしまうのか?

多くの歯科医院では、
- ワイヤー矯正を中心に行っている
- マウスピース矯正の症例経験が少ない
- AIシミュレーションを十分に活用できていない
という理由から、抜歯を前提とした治療プランになりがちです。

また、AIによる自動設計でドクター自身が設計を監修していない場合、非抜歯の選択肢が見落とされてしまうこともあります。
当院が非抜歯での成功率95%を実現できる理由

当院では、以下のような体制を整えており、これが高い成功率につながっています。
- 治療計画は全例、専門医が直接プランニング・監修
- インビザライン治療実績4,500症例以上(2025年7月現在)
- iTero Luminaによる高精度3Dスキャンでの分析
- 顔貌・横顔・Eラインまで考慮した治療設計
- 患者様の希望を最優先する診療方針

まとめ|抜歯に頼らず、口元を美しく整える時代へ

「他院で抜歯を勧められたけれど、不安が残る…」
そんな方は、セカンドオピニオンとしてのカウンセリングも大歓迎です。
あなたの骨格や歯並び、理想の笑顔に合わせて抜歯しなくても可能な治療計画があるかを精密に診断いたします。
抜歯を回避できるだけでなく、
「顔の印象が若返った」
「口元が自然に引っ込んで満足」
といったお声も数多く頂いています。
「口元を引っ込めるためには抜歯するしかない」
そんな時代は、もう終わりました。
最新の矯正技術と診断力によって、
抜歯に頼らず、自然で美しい仕上がりを叶える治療が現実となっています。まずは一度、あなたのお口と理想をお聞かせください。
無料カウンセリングで、あなたにとってベストな選択肢をご提案いたします。
監修歯科医師

医療法人社団ピュアスマイル 理事長 湊寛明
経歴
私立 広島学院高等学校卒業 国立 九州大学歯学部卒業・歯学学位取得 九州大学病院研修医 終了 埼玉県 オレンジ歯科クリニック 栃木県 丹野歯科医院 山口県 みなと歯科医院 副院長 大手矯正歯科グループ 院長 ピュアリオ歯科・矯正歯科 田町三田院 設立 医療法人社団ピュアスマイル設立、理事長就任
ご挨拶
誰もが憧れる白くて美しい歯で、個人の魅力を最大限に引き出し、 一生涯、歯の疾患で歯を一本も失うことのない未来を創る。

歯の見た目の美しさはもちろん、人が一生涯、長期的かつ健康に機能できるものとなるように、かみ合わせも力学的に良好な治療を考え、総合的な歯科の知識と予防的な概念で治療をしていくのが本当の矯正・矯正歯科治療です。 歯科治療は医療の中でも、医師の考え方や感性・技術、医院の設備によって結果が大きく変わる業界です。 既に神経の治療がされていたり、見た目や適合の悪い大きな被せものが入っていれば話は別ですが、美しさを手に入れるためだけに必要以上に健康な歯を削り、神経を取ってまで無理やりセラミックの被せものをする必要はありません。 患者さまの望む最大の効果を合理的で正しい考え方と治療方法で結果を出すとともに、生涯歯の健康を維持しそこから全身の健康につなげていただけることが何より大切だと思っています。 患者さまのお悩みやご要望をお聞きし、最善の結果となるよう治療をご提案いたします。